地震などの災害から命や財産を守るには、日頃の備えが大切です。市では8月から、大規模地震による停電が復旧した際などに起こりやすい通電火災のリスクを軽減する「感震ブレーカー」を有償配布します。
最大震度7の揺れを観測した東日本大震災では、家屋の倒壊などに加え多くの火災が発生しました。原因を特定できた108件のうち、6割以上が電気に起因するものでした。市では、火災リスクを軽減するため、地震発生時に揺れを感知し、自動で電気を遮断する感震ブレーカーの有償配布を8月から始めます。
◆通電を自動で遮断
有償配布する感震ブレーカーは、自宅の分電盤に取り付ける簡易タイプの機器で、震度5強以上の揺れを感知すると、自動的にブレーカーのスイッチを落とし電気を遮断します。地震発生時は、電気機器の転倒や電気コードの断線が起こります。そのまま停電から復旧すると通電火災につながるため、防止には電気の遮断が欠かせません。加えて、自宅にいない時やブレーカーを切って避難する余裕がない場合にも効果的です。市では、設置を促進するため1個500円で配布開始。未設置の方などを対象に、6月から申し込みを受け付けます。取り付けが難しい方には、有料での設置サービスも実施します(下記参照)。
市内在住の濱田翔太さん(34・妻田)は「地震による火災の多くは電気関係が原因だとは知らなかった。全国的にも大きな地震が発生し、災害への恐怖心は年々増しているので、感震ブレーカーの設置は安心につながる。これを機に日頃の備えを見直したい」と話します。
◆いざという時に備えて
災害時に自身や家族の命を守るには、食料品の備蓄や非常持ち出し袋の用意、避難行動の事前確認など、日頃の備えが大切です。市では、市民の皆さんの命と暮らしを守るため、自宅での備えに活用できる冊子「防災ポケットブック」の全戸配布や、元日に発生した能登半島地震の教訓を生かした防災備蓄品の充実など、防災・減災対策を進めています。
災害は、いつ起こるか分かりません。一人一人ができることに取り組み、いざという時に備えましょう。
問合せ:危機管理課
【電話】225-2190
■感震ブレーカーの有償配布
対象:感震ブレーカー未設置の市内在住の方・団体
費用:1個500円
配布時期:8月以降
配布場所:危機管理課または公民館
※高所作業で設置が困難な方は、市シルバー人材センターによる有償での設置・取り付け対応も可。詳細は市HPに掲載。
申込み:危機管理課や公民館、市HPにある申請書を直接または郵送で、6月30日(必着)までに危機管理課へ。市HPからも申請可。
問合せ:危機管理課
【電話】225-2190
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