安心して子どもを産み育てられるよう、産前・産後のサポートをしています。これまで実施していた宿泊型・通所型に加え、4月から新たに訪問型を追加。より気軽に利用できるようになりました。子育て中の方が支援を受けやすい環境を整えていきます。
昨年、市内では1000人以上の新しい命が誕生しました。産前・産後は体調や心の変化があり、不安定になりやすいため、適切なサポートやケアが必要です。産婦が安心して育児に向き合えるよう、2020年から、助産師や看護師のサポートが受けられる産後ケア事業を始めました。さらに4月からは、従来のショートステイ(宿泊)型とデイサービス(通所)型に加え、自宅でケアが受けられるアウトリーチ(訪問)型を追加しました。
◆自宅で育児の相談ができる
産後ケアでは、健康管理や授乳などの育児相談をはじめ、乳房のケアや沐浴(もくよく)・抱っこなどの実技指導が受けられます(下記参照)。訪問型を利用した藤林茜さん(毛利台)は、「子どもがあまりミルクを飲まず、栄養が足りているのか、母乳は出ているのかなど、たくさん不安があった。自宅へ来てもらえて、相談中でも授乳ができるのでとても楽だった。リラックスして相談でき、的確なアドバイスをもらえて気持ちが楽になった」と話します。10月からは宿泊型の受け入れ施設として市立病院を追加。今後も受け入れ先を拡大するなど、体制を整えていきます。
◆孤立しない環境づくりを
産前・産後のサポートは産後うつや育児ストレスの予防にもつながります。市では妊婦・産婦健康診査の費用の補助や、妊娠中の方や家族が育児・赤ちゃんの事を学べる講座、親同士が交流できる場(下記参照)など、子育て中の方が孤立せず相談・交流できる環境づくりを進めていきます。
■辛いときだけでなく気軽に利用して
助産師
橋本 一代
出産や育児に関する悩みは多岐にわたり、赤ちゃんの育ち方や特性もみんな違うので、一人一人悩み事は異なります。「こんなことぐらい」と思わずに、どんなことでもまずは話してみてほしいです。
今年からアウトリーチ型が追加され、さらに10月からはショートステイ型の受け入れ先に市立病院が加わり、より利用しやすくなりました。
核家族化が進み、相談できる人や頼れる人が身近にいない人も多くなっています。産後ケアをぜいたくな制度と思わずに、ぜひ気軽に利用して、リフレッシュや悩みの解消に役立ててほしいと思います。
■産後ケア事業
病院への宿泊や通所、自宅への訪問で助産師のサポートが受けられます。
内容:沐浴(もくよく)・抱っこなどの実技指導、授乳など育児に関する相談、乳房ケア
▽デイサービス(通所)型
利用時間:10〜15時(平日のみ)
利用日数:7日まで
利用可能施設:
・市立病院
・塩塚産婦人科
・並木産婦人科
▽ショートステイ(宿泊)型
利用時間:おおむね10時〜最終日の10時
利用日数:6泊7日まで
利用可能施設:
・市立病院(退院延長のみ)
・塩塚産婦人科
・並木産婦人科
・厚木産婦人科
▽アウトリーチ(訪問)型
利用時間:10時〜または14時〜(1回2時間程度)
利用日数:2日まで
利用可能施設:利用者の自宅
料金や申し込み方法は市HPに掲載
■産前産後の相談・交流の場
助産師、保健師、管理栄養士に専門的な相談ができます。
▽すこやかマタニティクラス
内容:妊娠周期に合わせた過ごし方や分娩の兆候、沐浴(もくよく)など
対象:妊婦とパートナーの方
▽スマイルチェリー
内容:多胎出産・育児を経験した方の話や相談など
対象:多胎児と保護者または多胎妊娠中の方
▽カンガルークラブ
内容:育児・栄養相談、子どもの身体計測など
対象:1歳未満の赤ちゃんと保護者
▽パンダクラブ
内容:育児・栄養相談、子どもの身体計測など
対象:2500グラム未満で生まれた子どもと保護者
いずれも対象は市内在住の方。詳しくは市HPに掲載。
問合せ:こども家庭センター
【電話】225-2597
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