■助けられ上手になりましょう
▽こんにちは。認知症地域支援推進員の桜井(さくらい)です。
皆さんは、ご自身が高齢になったときの備えをしていますか?認知症が進んだ人や高齢のため自分の身の回りの世話に不自由を感じるようになった人の中には、「誰にも迷惑をかけたくない」という思いから、子どもに連絡を取ることや支援を受けることを拒否する人がいます。周囲がどんなに助けたいと思っても、本人に拒まれてしまうと手を貸すことができなくなってしまいます。そして、本当にぎりぎりの状態まで耐えてしまうために支援につながるまでに何年も要してしまうこともあります。子どもにも連絡を取らないのは、子どもを大切に思うあまりのことだと思うのですが、お子さんとしては「こんなことになっているなんて知らなかった」「もっと早く言ってくれたら」と呆然としてしまうことが多くあります。
どうして、そんなにも「迷惑をかけてはいけない」と思うのでしょうか。誰の力も借りず、一人で生きていくために人は成長するのではないと考えます。自立した生活を送り、社会の流れを理解していられる時間は人生の中でほんの一時です。自立した生活を送っている時にも、誰の力も借りずに生きている人はいないでしょう。人はみな、助け合うことで生きていける生き物だと考えます。
「迷惑」ではなく「助け合い」と言葉を変えればいいのではないでしょうか。助ける側でいた人は、これからは助けられ上手になって、助ける役割を譲ってあげましょう。助けられ上手な人は、早いうちからたくさんの味方がいることが多く、いつも笑顔で「ありがとう」と言っているのを見ます。そして「ありがとう」がもらえた人も笑顔になっています。皆さんも「ありがとう」を大切に、助けられ上手になって、助けてくれる人を育てる、そんなふうに考えてみてはいかがでしょうか。
問合せ:地域包括支援センター
【電話】72-1294
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