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小・中学生向けステップアップ調査を全校へ

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神奈川県小田原市

学力などの伸びしろを経年把握する「ステップアップ調査」を、4月から全市立小・中学校で導入しました。

◆ステップアップ調査とは?
ステップアップ調査は、小学4年生から中学2年生までを対象に、児童・生徒一人一人の学力について、経年での伸びや、それを支える「学習方法の習得※1」、「非認知能力※2」の状況を把握する調査です。調査は、国語、算数・数学および非認知能力などを把握するための質問紙調査で構成されています。
これらの結果を分析し、学力の伸びを把握することにより、児童・生徒一人一人への学習指導、教員の授業や学級経営の改善の根拠として活用し、子どもたちの学力の向上に役立てていきます。

◆これまでの取り組み
市教育委員会では、令和3年度から3年間かけて小・中学校6校をモデル校として、ステップアップ調査を試行してきました。効果検証の結果、児童・生徒の約7割が学力を伸ばしていることが分かりました。
また、学年ごとに活用するための教員向け研修を行うことで、学年・学級・個人別の傾向や特徴を捉え、学習指導や授業改善の根拠として活用できることを確認しました。

◆これからのこと
ステップアップ調査は、その結果を各校における個別の学習指導や授業改善に活用し、児童・生徒一人一人の学力向上に取り組んでいく必要があります。そのため、調査結果の活用に関する教員研修を実施していきます。
また、児童・生徒や教員にとって過度な負担にならないよう、調査時期を各学校で選択できるようにする他、学習用端末を活用したオンライン調査(CBT)など、学校現場への支援を行っていきます。

《ステップアップ調査の実施・結果の活用》
調査実施(令和6年度:5月23日~6月6日)

結果分析(委託業者)

詳細分析(市教育委員会)

各学校へ説明・教員向け研修実施

結果の活用
・授業改善
・個々の指導
↓↑
児童・生徒にフィードバック(↑調査実施へ)

〈※1 学習方法の習得とは?〉
柔軟的方略:自分の状況により学習方法を柔軟に変更していく活動
プランニング方略:計画的に学習に取り組む活動
作業方略:ノートに書くなどの作業により学習を進める活動
認知的方略:自分の理解度を深めるような学習活動
努力調整方略:感情を調整して学習意欲を高める活動

〈※2 非認知能力とは?〉
自己効力感:自分はそれが実行できるという期待や自信
自制心:自分の意思で感情や欲望を制御できる力
勤勉性:やることをきちんとできる力
やりぬく力:自分の目標に向かって粘り強く成し遂げる力
向社会性:報酬を期待せず人のために活動できる力

《学力レベルの示し方》
学力レベルは1から12まであり、各レベルをさらに3層(A・B・C)に分け、全36段階で示しています。下の図では、令和5年度の「11A」から令和6年度は「12B」に学力が伸びたことを示しています。
※詳しくは本紙をご覧ください。

〈項目反応理論(IRT)方式〉
出題する全ての問題に同一の尺度で難易度を設定することで、前年度と比較してどれくらい難易度が高い問題に答えることができたか、学力の伸びを把握します。このテスト方式を項目反応理論(IRT)方式といい、経済協力開発機構(OECD)の国際的な学力到達度に関する調査(PISA)や英語能力測定試験(TOEFL)などでも採用されています。

◆保護者アンケートより
毎年の学力レベルの伸びが分かるので、継続して実施してほしいです。

子ども自身が結果を見て、自身の学力の伸びや、どこが苦手なのかがはっきりと分かるので、これからの勉強の参考になり、次への頑張りにつながっています。

調査結果の返却時に面談があり、子どもと今後の勉強の仕方を話し合う良い機会になりました。

◆教員の声
調査結果の分析を基に、適切な支援や声かけができるようになり、児童のやる気を高めることができました。

学力以外に目を向けることができ、非認知能力に着目して指導を行うことで、「自己効力感」の伸びを確認できました。

小学校での指導の経緯・工夫を中学校に引き継ぐなど、小・中学校で連携した指導ができるようになりました。

【WEBID】P38498

問い合わせ:教育指導課
【電話】0465-33-1730

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