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特集 6年度川崎市の予算(1)

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神奈川県川崎市 クリエイティブ・コモンズ

能登半島地震を受けて市では1月2日から消防航空隊、1月3日から応急給水隊を派遣したほか、保健師による健康管理、被災した建物の応急危険度判定、水道施設と下水道施設の早期復旧、避難所運営など、多くの職員が被災地に赴いています。このように生活に欠かせない業務など、市の業務は多岐にわたりますが、それらを進めるための、1年の収入と支出の計画が「予算」です。今月号では生活に密着した事業などをピックアップして紹介します。

※千円以下は四捨五入しています。

6年度予算の詳細は市ホームページから
市政だより掲載記事には、6年度予算の執行を伴う事業など、市議会の議決により確定するものも含まれます。

■大震災はいつ起きてもおかしくないから、計画的に進めています
▽安定給水の確保(162億9,694万円)
震災時でも水道水を供給できるようにするために、施設の耐震化や老朽化した水道管路の更新を行っています。

管路更新率(令和元年~3年度平均値)
川崎市:1.75%(約60年サイクルで更新)
全国平均:0.65%(約150年サイクルで更新)

管路更新率(1年間に更新する水道管の長さ÷水道管の全長)が全国平均0.65%/年に対し、川崎市は1.75%/年と、2倍以上のペースで進められています。

▽下水道の地震対策(36億9,129万円)
水処理センターやポンプ場などの施設の耐震化や、避難所や重要な医療機関と水処理センターとを結ぶ重要な管きょの耐震化を進めています。

■若い世代が多い川崎だから、子育て支援事業に力をいれています
▽産後ケアの拡充(7,523万円)
行政と地域が連携し地域のなかで安心して乳幼児の育児ができる環境づくりや、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援をします。
出産後手伝ってくれる人がいない、産後の体をゆっくり休めたいなど、必要な人全てが利用できる産後ケア事業を拡充します。

▽保育所利用の多子世帯の支援(9億4,962万円)
認可保育所などの保育料のきょうだい減免を市独自で全世帯に拡大します。きょうだいが同一園に入所できるよう利用調整基準も変更します。

事業:認可保育所などの保育料、一時保育事業、年度限定型保育事業
減免内容:第2子を半額、第3子以降を無料

事業:川崎認定保育園
減免内容:第2子以降の保育料を最大16,000円軽減

▽保育士などの処遇改善(6億969万円)
認定こども園で一定の経験年数がある保育士などを対象に、給与の上乗せを行う国の助成制度から対象外となる保育士などに、市独自で処遇をフォローします。

■子どもが健やかに育つ環境づくりに力をいれています
▽不登校対策の推進(2,442万円)
不登校傾向にある児童生徒が教室以外の場で学習などを行う別室指導の体制の充実に向けたモデル実施をします(小・中学校8校)。
市総合教育センターでは、不登校児童生徒が体験活動や学習活動を通して、心のエネルギーを蓄えられる場として、「ゆうゆう広場」を市内6カ所に設置しています。

▽放課後などの子どもの居場所づくりの推進(2,400万円)
子どもの意見を取り入れた居場所づくりを試行します(市内7カ所)。

▽発達に心配のある子どもなどへの適時適切な相談・支援(3億2,236万円)
保護者から相談を受け、子どもの特性に応じた対応方法や福祉サービスを一緒に考えるのが「子ども発達・相談センター」です。中原区と高津区への整備により、全ての区に同センターが設置されます。

■人口増加と高齢化で救急車の需要は高くなります
▽救急体制の整備(2億4,057万円)
救急出場件数が増えている状況を踏まえ、特に需要が集中する時間帯や地域を補う日中運用する救急隊を中原消防署(6年度)と高津消防署(7年度)に新設します。

過去10年間の救急出場件数
H26:約6万5千件
R5:約8万8千件
令和5年救急統計データの速報値を基に作成

■開かずの踏切の除却に動き始めます
▽南武線(矢向駅~武蔵小杉駅間)の連続立体交差事業(33億3,241万円)
「開かずの踏切」の除却により、踏切が原因の渋滞や事故の解消に向けて、都市計画決定の手続きなどを進め、事業に着手します。

■脱炭素に向け太陽光パネル設置を支援します
▽太陽光パネル補助金制度創設(2億425万円)
市域への再生可能エネルギーの普及、同エネルギーの地産地消に向けた住宅用太陽光発電設備や蓄電池などの導入支援のために補助制度を作ります。

■身近な緑を大切にします
▽公園緑地や街路樹の維持管理(23億4,227万円)
暮らしやすく住み続けたいまちにするために、身近な緑である、公園緑地や街路樹を適切に維持管理します。特に樹木の剪定(せんてい)などを拡充し、計画的な維持管理に向けての調査や検討も行います。

■地域の足を確保することは急務です
「歩くのが大変」「荷物が重い」「目的地まで遠い」

▽自動運転バスの取り組みの推進(1億8,000万円)
交通事業者などと連携し、自動運転バスの実証実験を行います。

▽コミュニティ交通への支援(2,605万円)
地域の主体的な取り組みへの支援や、民間事業者と連携した取り組みへの継続的な支援を拡充します。

■市制100周年記念事業(8億3,464万円)
市制100周年の歴史的な節目を契機として「あたらしい川崎」を生み出していくため、370を超える団体・企業などが参画する実行委員会や、市民・企業・団体のオール川崎市で記念事業を推進します。
それぞれの主体が、つながり、重なり合いながら、あらためて川崎を「知って、関わって、好きになってもらう」さまざまな取り組みを展開していきます。

■全国都市緑化かわさきフェア事業(24億916万円)
みどりについて皆さんと一緒に考え行動することで、誰もが暮らしやすく住み続けたいまちへとつなげていくために、全国都市緑化かわさきフェアを秋と春に開催します。
同フェアをきっかけに、私たちの日常の暮らしの中にみどりが溶け込み、みどりを通して、人と人、人と暮らしが緩やかにつながり、心豊かな暮らしを生み出していきます。
《コア会場》富士見公園、等々力緑地、生田緑地

地元の風景や草花を切り絵で描く青木幸夫さん(多摩区在住)
「市立中学校で長く勤めた後、高津区の教育活動総合サポートセンターで不登校の子どもなどの支援活動をしてきました。私が切り絵と出会えたように、子どもたちも何か夢中になれるものに出会えればと願っています」
市政だより1~3面の切り絵は全て青木さんの作品です

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