◆地元の声に応える
千須谷と金目川方面をつなぐ、市道千須谷4号線。地元に住む人たちが日常的に利用する一般市道(生活道路)です。令和4年5月に千須谷自治会から市に修繕の要望があり、道路管理課が路面を修繕しました。
「修繕をしてもらう前は、車線のところどころにひび割れや小さなへこみがあったんです」と、令和4年度の千須谷自治会長・與野(よの)明さんは振り返ります。ひび割れ部分などを避けて車が走行していくため、地元の人たちは、事故が起こらないか懸念していたと言います。「この道を通って小学校に行く子どももいますし、途中に集団登校の集合場所もあります。走る車がひび割れなどを避けるときに、通学中の子どもに接触するのではないかと心配していました」。道路の舗装以外にも、センターラインを引き直して車線を明確にするなど、車と歩行者双方にとって安全な市道になりました。
千須谷自治会では毎年5月に行政陳情をし、市道などの修繕を要望しています。修繕をしてほしい箇所は、自治会の総会などの集まりのときに、情報を集めていると言います。「修繕をしてもらい、車も人も安心して通行できるようになって助かっています」と與野さんは笑顔を見せます。
◆損傷した通学路などを大規模修繕
「ここの道路の損傷状況は……」「確認が済み、発注するところです」。道路整備課の職員が、地図を見ながら打ち合わせをしています。同課では本年度、市内全29小学校の半径300メートル圏内にある、通学路などの一般市道(生活道路)を調査しました。今回、損傷の多かった18校の、延長約5キロメートルを修繕します。歩行者の安全性を高めるため、約2億円を投じます。また浅間町南原線や八幡神社土屋線などの幹線道路も、約1億8,000万円をかけて延長約1.7キロメートルを修繕します。
生活道路では、特に小学校の通学路を中心に修繕します。道路整備課の西山睦彦課長代理(左写真左)は「通学中の子どもが路面の損傷などでつまずくことがないよう、安全な通学路を維持します。幹線道路は騒音や振動の軽減といった効果を見込んでいます」と、狙いを語ります。
アスファルト舗装が劣化する進み具合は、交通量などによります。損傷の程度は国土交通省の基準に基づいて、「健全」「表層機能保持段階(中程度の劣化)」「修繕段階」の三つに分類されます。今回修繕をする道路の状態は「修繕段階」に該当します。生活道路では、舗装のひび割れやわだち掘れ(下囲み)の状態などを、職員が現地調査しました。路面の切削オーバーレイや打ち換えなどの工事で修繕します(上囲み)。
来年度以降は、道路管理課のAI調査の結果も踏まえながら、継続的に道路の修繕を続けていきます。また対象を、小学校の通学路だけでなく、中学校の通学路や保育園などのお散歩コースまで広げ、修繕を進めていきます。対象の範囲は今後、徐々に広げていく予定です。
西山課長代理は「単なる舗装の修繕だけでなく、周辺の道路側溝や路面標示などの状態も確認して進めていきます」と、強調します。「修繕の際に大切なのは、より一層、市道の安全性を高めていくことです。損傷箇所や危険な箇所を単体で見るのではなく、道路全体を見て何が危険なのか考えながら取り組みます」。
◇道路はミルフィーユ?
幹線道路は複数の層からできていて、生活道路よりも丈夫だね。
◇損傷にはどんなものがある?
わだち掘れは重い車が何度も同じ場所を通ってできるので、バス停でよく見られます。ひび割れは経年劣化などでできます。
◇どんな工事をするの?
切削オーバーレイは削り取りながら、打ち替えは取り壊しながらアスファルトを剝がす!新しいアスファルトを敷いて、道路の安全を守るぞ!
◆みちれぽで教えてください
X(旧Twitter)を利用したシステム「みちれぽ」で、皆さんが見つけた道路の損傷箇所を教えてください。路面だけでなく「道路側溝のふたが割れている」「カーブミラーが見にくい」「街路樹が伸びて見通しが悪い」など、気がかりな箇所を写真を付けて投稿すると、道路管理課に通報できます。公式アカウントは@michirepoです。
※二次元コードは本紙をご覧ください。
問い合わせ:道路整備課
【電話】21-9845
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