◆安心・安全で快適なまちづくり
重点戦略4:
・想定される災害に備えて、自助・共助・公助の災害対応力を強化します。
・日常生活の利便性・快適性を高める拠点を作ります。
(1)防災・減災対策を強化する
防災知識・意識の向上を促進し、地域防災力を高めます。災害による被害を最小限に抑え、迅速な復旧対応を強化します。インフラの強化を推進します。
(2)生活拠点づくりを推進する
医療・商業施設など日常生活に必要な施設が、歩いて行ける範囲にまとまった拠点を地域ごとに築き、各拠点の魅力アップを図ります。西部地域では地域資源の活用を推進します。
(3)暮らしを支えるネットワークを充実する
公共交通の利便性を高めます。さまざまな交通手段が接続する乗り換え拠点の創出に加え、移動の快適性を向上します。地域課題の解決に向け支援します。
◇主な取り組み
・流域治水をはじめとする総合的な浸水対策
下水道やポンプ施設を整備します。洪水などの浸水を防ぐ簡易止水板の購入費を助成します。
・平塚駅周辺地区における多機能化の促進
平塚駅周辺地区で官民が連携したまちづくりを進めるため、将来構想とアクションプランを策定します。駅周辺の複数の地権者が隣接する敷地を共同で建て替える敷地共同化を支援します。
・持続可能な公共交通の確保(DX)(GX)
路線バス運行自動運転バス実証実験や電気バスの導入を支援します。また、地域の実情に応じてバス停までの移動手段を確保します。
◆市担当者の声
総合計画は、平塚市が目指す「市民が幸せに暮らすまち」の実現に向けた、まちづくりの方向性を示す、市の最上位計画です。「なんか難しいことが書いてありそう」「私には関係ないでしょ」……そんな声が聞こえてきそうです。結局、総合計画って何?市企画政策課課長代理の秋山修一さんが話します。
◇市からのメッセージ
総合計画は、行政から市民・企業の皆さんへ、平塚市はこんなことをやりたいと思っているんですけど、一緒にやりませんかというメッセージといえるものです。計画は作ることが目的ではなく、書かれている内容を実現していくことが大事です。まずは市がやりたいと思っていることを知ってほしいです。
◇計画のポイント
一つは、人口減少社会に本格的に対応するため、人口減少を緩和していく取り組みと、人口減少社会に適応していく取り組みを入れていることです。例えば、重点戦略1では、人口減少を和らげる取り組みとして、今までの子育て支援に加えて、少子化対策の視点を入れています。若い世代が将来の生活を見通せる環境や仕組みを整えます。重点戦略4では、人口減少社会に対応した、コンパクトなまちづくりを進め、それに合わせた交通や人のネットワークづくりをしていきます。
もう一つは、デジタル技術の活用と脱炭素化の取り組みを計画全般に入れていることです。持続可能な社会をつくる上で有効な手段となるので、まち全体で進めていく必要があります。
◇みんなでつくるまち
計画の各分野には人やまちの姿が目に浮かぶように、「目指す姿」を載せています。どこかに興味のある分野があると思いますので、総合計画をきっかけに、まちづくりに参加してもらいたいですね。
◆専門家の声
計画策定に向けて、住んでいる皆さんの声を聞くため、令和4年度に「市民意識調査」と「ワークショップ(子ども・大学生・市民)」をしました。令和5年度は皆さんの声を踏まえつつ、専門的かつ総合的に審議するため、「市総合計画審議会」を開くとともに、パブリックコメントで市民の声を募りました。
市民ワークショップ・市総合計画審議会に携わった、東海大学政治経済学部経済学科の教授、大熊一かず寛ひろさんが、市民参加のまちづくりの重要性を話します。
◇ポテンシャルが高い
市民が直接参加して意見を出し合い、議論が活性化するのは良いことです。ワークショップや審議会では、さまざまなアイデアやキーワードが出ました。その中で「私たちが主役」というワードが出たのは印象的でしたね。自分たちが主体となってまちをつくっていくんだ、という思いが響きましたし、ポテンシャルが高いと感じました。
◇キーワードは「変化」
市民意識調査の結果などから、今平塚に住んでいる方は、基本的には住みやすい・良い所と感じていて、今の状況を維持していきたいと思っていることが分かりました。このままを維持したいけれど、人口減少や、デジタル技術の活用・脱炭素化など、変化していく社会の中で、今のままで良いと思っていると、社会から置いていかれてしまいます。よく言われる言葉ですが、「変わらないために変わり続ける」ことです。今を維持していくために先手を打って、積極的にまちづくりに取り組んでいくことが大事ですね。今回の総合計画は積極性が表れていると思います。
◇ビジョンを共有
行政の課題を行政だけで解決することは難しいんです。企業や市民がまちづくりに関わり、行政が整える。そうでないと、そもそも地方自治は成り立ちません。市民が主役になって積極的にまちづくりに参加して、「総合計画」の実現に向けて、市と一緒になって進めていく姿ができていくと、素晴らしいと思います。人に言われた通りやるよりも、自分たちでまちをつくっていると感じられたほうが幸せになれるし、豊かに暮らしていけますよね。
◆総合計画をもっと詳しく見てみよう
計画は、市ウェブ(本紙2次元コード)の他、冊子版は3月下旬ごろから、本館4階企画政策課・5階市政情報コーナー、各公民館・図書館・福祉会館、駅前市民窓口センター、市民活動センター、子育て支援センター(南豊田381)、保健センター、青少年会館で閲覧できます。
問い合わせ:企画政策課
【電話】21-8760
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