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[特集]医療を支える専門職(1)

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神奈川県平塚市

市民の健康を守り、地域医療に貢献することを掲げている平塚市民病院。各分野の高度な専門知識や技術を共有・連携して治療を施し、患者さんの人生、生活の質の維持・向上を目指しています。

◆管理栄養士
患者さんに合わせた栄養管理や、退院後の食事療養の相談を受ける他、入院・外来問わず栄養指導をします。

◇髙橋(たかはし)佐弥さん
元々食べることが好きで「食」に興味がありました。高校生の時に栄養や調理学などを学んでいく中で、管理栄養士という職業を知りました。幅広い分野で働ける資格ですが、大学の実習で病院の管理栄養士になろうと決めました。きっかけは、脳梗塞の後遺症で胃に直接栄養を注入する「胃ろう」を余儀なくされている患者さんに向き合う管理栄養士の姿を見たことです。病気や怪我で食べることが困難な方に食の支援をしたいと思いました。

・栄養面から支える
突然のけがや病気などで食欲がなくなった方に、食事をしてもらうことは難しいんです。性格や生活背景、食習慣が異なる方々と接するため、その都度どのような助言や関わり方をすれば良いのかを考え、分かりやすい言葉で説明することを心掛けています。栄養相談後に、採血結果などの数値が改善し、本人の喜びや笑顔が見られるとうれしく思います。
また、市民病院では糖尿病や、がんなどの疾患に特化した資格を持つ管理栄養士もいます。栄養面から治療の支援をしていることに、やりがいを感じます。

・忘れられない出来事
末期心不全で入退院を繰り返していた患者さんを以前担当したことがありました。少しずつ食事が摂とれなくなり、活力が失われ、リハビリ意欲も下がっていったんです。そこで本人の希望に合わせて食事を調整したら、8割以上を食べられるようになりました。活力が戻り、リハビリにも意欲的に取り組めるようになったんです。転院する時に「この食事がなかったら、他のこともうまくいかなかったと思う。本当にありがとう」と涙ながらに伝えてくださいました。私にとって忘れられない出来事です。

◆放射線技師
マンモグラフィーやレントゲン、CT、MRIなどの医療機器で診断に必要な画像撮影などをします。

◇細谷(ほそたに)朱里さん
放射線技師を目指すきっかけになったのは、私自身がレントゲン撮影をしてもらったことです。機械を扱う技師の姿を見て、かっこいいと思ったんです。

・正確な画像が患者の将来を決める
放射線技師が撮影した画像は病気の発見や治療方針の決定に必要なものです。先日、外来で撮影に来られた患者さんは、以前、重症の状態で入院されていた方だったんです。入院されていた時、診断に必要な画像を私が撮影させてもらいました。重症の状態だった方が、回復されてご自身で歩いて検査に来られた姿を見て、医師や看護師をはじめとした治療スタッフの一員として役割を果たせていることに、やりがいを感じました。

・不安な気持ちに寄り添う声かけ
マンモグラフィー検査には痛みがつきもので、恥ずかしさや検査に対する不安も拭えないものです。市民病院では、女性の技師だけでマンモグラフィー検査をしています。安心して検査に来てほしいです。
毎日撮影をする放射線技師ですが、一つ一つの動作を丁寧にするよう心掛けています。患者さんは初めての方や、経験がある方でも撮影に不安な気持ちがあると思います。患者さんの気持ちに寄り添いながら、リラックスしてもらえるように声掛けや気遣いを大事にしています。

◆薬剤師
薬学を基礎として幅広い知識を持ち、薬の管理や医師の処方した薬の調剤、服薬指導などをします。

◇五味裕介さん
「化学」が好きだったんです。高校生の時、進路を考えるまで薬剤師という職業を知りませんでした。好きな化学を生かせることや、医療系の職業に就けることから薬剤師に興味を持ち、薬学部のある大学に進学しました。

・抗がん剤治療の支援
市民病院は「県がん診療連携指定病院」に指定されていて、専門的ながん医療を提供しています。さまざまな治療法の一つ、化学療法に薬剤師として携わり、医師や看護師とともに、がん患者の抗がん剤治療をサポートしています。化学療法は患者さんの全身状態や副作用の発生などに個人差があるので、患者さん一人一人に対応した管理が必要になります。薬剤師の役割は注射薬の混合・調製や、投与量、投与スケジュールの確認をすることです。他には治療中の患者さんの元へ行き、体調や副作用などの話を聞いて、医師に副作用の対応策の提案などをします。医師と患者さんの橋渡しをする役目だと思っています。

・真っすぐ向き合う
抗がん剤の副作用に苦しむ患者さんの話を聞いて、どうしたら副作用が軽減するかを考えます。調製した抗がん剤を使って副作用が減って楽になったと言われた時はやりがいを感じますすね。「患者さんのために」というのを常に考えています。少しでも副作用を減らしたり痛みを和らげたりしたいので、絶対に手を抜きません。

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