~子どもたちの可能性を広げる学びの場へ~
新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、教育現場でのオンライン化・デジタル化が加速し、子どもたちを取り巻く環境は大きく変わりました。
横須賀市でも、予測できない社会の変化を前向きに受け止め、可能性を発揮する力を育てるため、デジタルツールを積極的に取り入れた「ICT教育」を推進しています。
ひと昔前では見られなかった授業風景が、市内各校の教室に広がっています。
進化する教育現場を紹介します。
■「1人1台パソコン」 多様な学び、広がる
情報を正しく処理し、効果的に活用する力を育てるため市立小学校・中学校・ろう学校・養護学校に在籍する児童・生徒一人一人にパソコンを配付。
学びを深めるために、他のツールと連携を推進中。
◇学びが深まるポイント
・自分に合った方法で疑問や課題を解決
・お互いの考えを即座に共有
・写真や動画などを使って自由に表現
◇さらに進化した「3つのICT教育」
・電子黒板
・オンラインALT
・電子図書館
■電子黒板
夏休み明けから市立中学校で使用を開始。電子黒板にはさまざまな機能があるため、学びの幅が広がります。電子黒板と生徒のパソコンを連動することで、先生の板書を写すだけでなく、生徒自らが発信しやすい環境にも。
◇POINT
・画像や映像を映し、編集・保存も
・生徒の画面を共有
・図形やグラフを作成、動かせる
・北村先生
生徒の疑問に応じて文字や図を拡大・縮小するなど、黒板ではできない柔軟な動きができます。大画面で画像や映像を使ったインパクトのある授業を実現。教科や単元の特性によって、黒板と電子黒板を効果的に使い分け、生徒たちの学習意欲をさらに高められるような、授業展開に努めています。
・最上さん
重要なポイントを先生が拡大してくれるので、わかりやすいです。
より内容に興味が湧きます。
・粕田さん
板書を書き写す時間が減って、先生や周りのみんなとコミュニケーションを取る時間が増えたことがうれしいです。
(取材協力)浦賀中学校
■電子図書館
市立小・中学校のすべての児童・生徒が、学校でも電子図書館を利用できるようになります。「児童書読み放題」を活用すれば、対象の本を授業中にみんなで同時に読むことができます。さまざまなテーマの本を展開しているため、自宅でも好みに合った本を楽しめます。
◇POINT
・調べ学習や朝読書に活用できる
・「ティーンズ向け特集」など豊富なカテゴリ
・耳でも楽しめる読み上げ機能
HP「よこすか電子図書館」
※本紙の二次元コードを読み取りご確認ください。
■オンラインALT
すでに小・中学校では外国語指導助手(ALT)との対面授業を実施中ですが、本年度から中学校でパソコンを使ったオンライン授業も取り入れています。少人数のグループごとにALTとオンラインで交流し、普段の授業で培った英語力を発揮できます。
◇POINT
・オンラインで気軽にネイティブスピーカーと話せる
・さまざまな国籍の先生とやりとりできる
・少人数だからたくさん話せる
・青木先生
少人数で先生と密にコミュニケーションが取れる場だからこそ、生徒たちは諦めず会話にチャレンジしています。最初は緊張で不安そうな生徒たちの表情が、授業後には明るくなることが印象的。
生徒たちには、授業を通じて得られる自信や積極性を、ぜひ将来に生かしてほしいです。
・髙橋さん
オンラインでの授業が新鮮です。さまざまな国籍の先生との出会いを通じて、留学に興味が湧きました。
・佐藤さん
1回の授業で複数の先生と話せるので、会話の幅が広がります。語彙(ごい)力を高め、さまざまな会話にチャレンジしたいです。
(取材協力)公郷中学校
■〔スマホで迅速に!〕保護者への連絡ツール
今年から連絡アプリ「マチコミ」による欠席連絡を市立小・中学校の全校で、一律開始。また、教育委員会からの連絡を各学校を経由せず、直接発信できるようになりました。保護者や教職員の負担軽減と迅速な情報伝達につながっています。
■将来の可能性を広げるICTの仕事を体験
◇ICTの仕事とわたしの未来in横須賀 2024
NTTグループが「保育・学び・ワーク・コミュニティ」をテーマにプロデュースする、次世代型ICT施設「スカピア」でICTの体験型イベントを開催。
参加した中学生たちは、五感と情報通信を組み合わせたゲームやプログラミングなど、高度な技術を体験。ICTの楽しさや魅力を知り、進路選択のきっかけとなりました。
・参加した中村さん
プログラミング体験の楽しさは想像以上!将来の進路の幅が広がりました。
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問合せ:教育政策課
【電話】822-9751
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