■レジリエンスを育てる
「失敗するとすぐにあきらめてしまう」「小さいことでも落ち込みやすい」そんな子どもの「打たれ弱さ」を心配されている保護者の方も多いのではないでしょうか。逆境や困難に遭ったときに、そこから立ち直る力を「レジリエンス」といいます。レジリエンスを育てることで、心の健康、対人関係や学業にもよい影響があることが多くの研究からわかっています。
レジリエンスを高めるためには、子どもの感情を否定せず、気持ちに寄り添う言葉がけが大切です。子どもがネガティブな感情を感じていることは、親にとっても辛いので、つい子どもの気持ちをポジティブな方向にもっていきたくなります。しかし、それでは、ネガティブな感情に適切に対応する力を養い、レジリエンスを育てることができません。
例えば、友だちとのトラブルで落ち込んでいるとき、「考えすぎだよ」とか「気にしない」と気持ちをスルーせず、「それはつらかったね」「悲しいね」と気持ちに寄り添った言葉がけを取り入れましょう。自分の気持ちをわかってもらうことで、子どもはネガティブな感情と向かい合うことができ、前向きに対処していく一歩を踏み出せます。
子どもがネガティブな感情を出したときは、まずは大人がそれを受け止め、自分の感情と上手に付き合う力を育てましょう。
また、困ったときに周囲に助けを求める力も、レジリエンスの一つと言われます。普段から、子どもの気持ちに寄り添って話を聴いてあげ、いつでも自分の状況を伝えて、ヘルプが出せるような雰囲気を作っておくことが大切です。
困難な状況に置かれても、いつでも助けを求められる環境があるとわかっているだけでも、子どものレジリエンスは高まります。
人生には失敗やストレスなど困難と向かい合わなければならないこともあります。困難を避けるのではなく、困難があっても、それを乗り越えて、回復する力「レジリエンス」を育てていきましょう。
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