■市職員インタビュー
能登半島地震 応援派遣レポート
能登半島地震では、市職員が石川県志賀町や珠洲市において被災地支援活動を行いました。現地の状況から、市が被災したときにどう生かせるかを考えます。
▽日頃の地域の関係性が避難所生活をスムーズに
避難所運営支援
社会福祉課 吉岡佑
避難所となった志賀町の地域防災センターで、運営支援を行いました。主な業務は、救援物資の受け入れと配布、町役場へ避難者の要望伝達などです。派遣当時は断水中で、飲料水は救援物資のペットボトルで賄えていたのですが、手洗いや仮設トイレを流すための生活用水がありません。近くの用水路の水をくんで使用していました。また、更衣室がなかったので、居住スペースの一角に段ボールで囲いを作り、簡易的な更衣室を作成しました。
50人弱が避難生活を送っていましたが、皆さん顔見知りで、簡易ベッドの間仕切りも必要ないほど和気あいあいとした雰囲気。避難所内の清掃やごみ出しも自主的に行われていて、円滑な運営状況でした。また、体操やゲームなどのレクリエーションの機会を設けると、皆さん表情が和らぎました。避難生活が長期化すればするほど、避難者同士の良好な関係性やリフレッシュは大事だと感じました。
▽次々と出てくる課題に柔軟に対応できるように
物資受け渡し、給水サポート
環境都市課 小竹洋志
破損した屋根や窓ガラスの応急処置用のブルーシートと土のうの配布、給水所のサポートを行いました。拠点にしていた志賀町富来支所には巨大な倉庫があって、続々と届く救援物資は余裕をもって保管できていました。逗子市に同サイズの倉庫はないので、被災時は物資を受け入れる場所の確保が課題です。
現地を見聞きして、行政は住民の生活に深く関わっていると改めて感じました。災害時の日々変わる状況、次々と出てくる課題にどう対応できるか。緊急時を意識しながら日頃の業務にあたりたいです。
▽災害時の支援は、普段の支援体制から
保健師事務
国保健康課 竹内恒明(保健師)
発災から2か月たった頃の珠洲市へ。外部支援団体の活動や保健師の訪問支援などが徐々に縮小されていく中、断水が続く市内の健康課題や行政対応を協議・検討する場に出席。書類の作成やデータの分析などを行いました。災害時に入ってくる支援団体を、受け入れ側からの視点で見られたことはとても勉強になりました。
災害時の支援は、情報や時間との勝負。そんな中、我々職員は、どうしたら住民のために無駄なく動けるか。そのためにも、普段から横のつながりをもった支援体制を築いていきたいです。
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