立ち直ろうとする人たちに寄り添い・支えることによって再犯を防ぎ、犯罪や非行のない社会をつくる活動を“更生保護”といいます。
令和5年の県内の刑法犯検挙者数は1,183人で、その内約半数は窃盗犯です。殺人や強盗などの重要犯罪の検挙者数は38人、薬物犯罪の検挙者数は83人と年々増加傾向です。また、検挙者数に対する再犯者率は約45%と横ばいです。
犯罪や非行の原因には、心理面や社会面などのさまざまな要因が複雑に関係していると考えられます。一方で、家族や地域社会とのつながりが希薄で、孤立しているといった問題も挙げられます。再犯者を減らすには、偏見や差別で彼ら彼女らが社会から孤立してしまう環境をなくすことが必要です。犯罪や非行の防止と、罪を犯した人の更生について理解を深め、安全で安心な明るい地域社会を築いていきましょう。
・県内の検挙者数と再犯者率
■立ち直りを支える5つの関わり
安全・安心な地域を作るためには、罪を償い再出発しようとしている人たちを地域で支える「更生保護」がとても大事です。この支援には、地域のたくさんの人たちがボランティアとして関わっています。そして、立ち直りを支えるためには、地域住民みなさんの理解と協力が欠かせません。
◇立ち直りを一番近くで見守る 保護司
犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支えるボランティア。保護観察を受けることになった人の生活を見守り、助言や指導を行います。
◇地域のことをほっとけない 更生保護女性会
女性の立場から、地域における犯罪予防の活動や子どもたちの健全育成のための活動、子育て支援活動などを行うボランティア団体です。
◇社会復帰のための住まいを提供 更生保護施設
刑務所などを出た後、帰る場所がない人に宿泊場所や食事を提供し、自立に向けた生活指導を行う民間の施設です。
◇非行少年の立ち直り支援を行う BBS会
さまざまな問題を抱える少年に、兄や姉のように身近な立場で接することで、少年たちの成長を助ける青年ボランティア団体です。
◇『仕事』を通して見守る 協力雇用主
犯罪・非行歴があるため仕事に就くことが難しい人たちを、その事情を理解した上で雇用し、立ち直りを支援する事業者です。
・黄色い羽根は「社会を明るくする運動※」のシンボルマーク
※犯罪のない明るい社会をみんなで目指す運動
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