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特集 人生はいつも「青春」! 地域が輝く! 新しいシニアのチカラ(1)

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福井県福井市

かつて高齢者、シニアといえば、定年を迎え現役を退くと、家で孫の面倒を見ながらのんびりとした生活を送る、そんなイメージがありました。
しかし、今や福井市では約3人に1人が65歳以上、少子化で若い担い手の数が減り続けています。そのような時代の中、福井市では、いきいきと元気に活動し、社会や地域を支える「新しいシニア」の活動が盛り上がりを見せています。
今回の特集では、同世代を巻き込み、さまざまな活動を通じて地域や福井市を支えるスゴい高齢者の皆さんに焦点を当てます。

■#1 皆が喜んでくれると自分も元気になれる!
●TSUGIYO NOGUCHI 野口つぎ代さん
照手ふれあいよろず茶屋(湊地区)
活動日:毎週月~土曜日
活動場所:湊八幡神社ほか
活動内容:百歳体操、小物作り、公式輪投げ、喫茶、カラオケほか

▽[ココがスゴい]市内トップクラスの参加者数
多機能よろず茶屋ささえあいの家「照手ふれあいよろず茶屋」の代表として、湊地区の高齢者たちと暮らしや日々の活動を支え合う野口さん。小物作りやカラオケ、塗り絵、公式輪投げなどの活動に、代表を引き継いだ平成29年から、野口さんの発案で「いきいき百歳体操」「喫茶寄り道」の二つを加え、今や11の活動からなるグループへと発展しました。現在、活動は週に6回、地区内外から年間約5000人もの参加者が集い、その数は市内のよろず茶屋の中でもトップクラスです。

▽[ココがスゴい]「教育」「福祉」の経験を生かした企画力
野口さんは、中学校や養護学校の教員、湊地区社会福祉協議会会長、女性初となる市地区社協連絡協議会会長などとして、これまで、数々の組織や団体で課題や問題点に真剣に向き合い、活動を持続可能なものにするため工夫を重ねてきました。
社協時代に行った、ごみステーションまでのごみ出しを高齢者の代わりに行う「ごみ出しサポーター制度」は、独り暮らしの高齢者の生活支援や見守りを行う現在の野口さんたちの活動にもつながっています。そうした経験は、ささえあいの家の運営にも生きています。「元気な高齢者が少しずつ時間と力を出し合うことで、一人でも多くの高齢者が笑顔になってくれたらうれしい」と熱く語ります。

▽[ココがスゴい]積極的に世代間交流の場を創出!
また、最近では、障がいを持つ人たちと卓球バレーで交流したり、高校生たちと折り紙でコミュニケーションを図ったりと、世代を越えた交流の場を積極的に設けています。「これまでの人生で出会うことの少なかった職種やジャンルの人たちと触れ合うことで、新しい学びや発見につながる。定期的に新しい仲間ができ、その人からまた新しいパワーや元気をもらえる。これからの人生、まだまだ楽しみなことだらけ」と笑顔で語ります。
「私たちの活動に興味を持ってくれた人は、まずは参加してほしい。地域の外からも、いろんな人たちが参加している。ぜひ、新しい出会いや交流を通じて、自分なりの地域の楽しみ方を見つけてほしい」

・野口さんの周りには、いつもたくさんの仲間が集う

■#2 活動の原点は「みんなで楽しく集いたい」!
●AKIMI and MUTSUMI KANAMORI 金森昭実さん(左)、むつみさん(右)
よろず茶屋やまびこ(美山地区)
活動日:毎週火・土曜日
活動場所:金森さん宅(縫原町)
活動内容:健康麻雀、喫茶、談話、YouTubeを活用した脳トレほか

▽[ココがスゴい]人と集まって楽しいことをするのが大好き
「よろず茶屋やまびこ」の代表として、美山地区の高齢者の居場所づくりに尽力する金森さん夫妻。教員と民生委員・児童委員を経験したむつみさんは「年を取っても楽しく集える場を地元美山につくりたい」と考え、約8年前によろず茶屋を立ち上げました。参加者は皆「この活動のおかげで毎日が楽しい」と口をそろえます。
むつみさんは元々、人と集まることが大好き。「みんなにとにかく楽しい日々を過ごしてほしいから、いろんな人とつながることが重要。人に楽しんでもらったり、喜んでもらったりするには何が必要かを考えることが私も楽しい」と話します。

▽[ココがスゴい]オリジナリティあふれる企画がたくさん
より多くの参加者に楽しんでもらうため、いろいろと工夫をこらしている金森さん夫妻。自宅を活動場所として開放し、夫妻そろって多趣味である強みを生かした、オリジナルの活動や特典を企画しています。
むつみさんによる手作りケーキとコーヒーの提供や、金森さんの友人によるウクレレ漫談や替え歌などを企画、開催。「企画するこちら側も参加者側も、互いが楽しめる関係でやるのがうまくいくこつ」だと熱く語ります。
教員時代の経験を生かし、月に1回のFacebookへの投稿や、YouTube企画などデジタル技術も活用しているむつみさん。「私たちの活動が、高齢者がいる家族や若者にも届き、1人でも多くの高齢者が地域に出るきっかけになれば」と思いを語ってくれました。

・むつみさん手作りのケーキ。現在では一般向けの販売も行っており、参加者からは毎回大好評を得ているという
・いろいろな地区から参加する高齢者たちは「コミュニケーション麻雀」を通じて、近所付き合いを越えたコミュニケーションを楽しむ

◆多機能よろず茶屋「ささえあいの家」って?
地域住民が主体となり、週1回以上の健康体操や囲碁などの活動を通じて、高齢者の居場所づくりを行う「よろず茶屋」の機能に、独り暮らしの高齢者のごみ出しや買い物を代わりに行う「生活援助機能」などを付け加えたグループです。現在、市内には7グループあります。「地域の児童との交流」や「畑での野菜作り」など、それぞれの特色を生かした活動を取り入れることもできます。

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