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美浜発電所の状況について

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福井県美浜町

美浜1号機:廃止措置中(平成29年4月19日~)
美浜2号機:廃止措置中(平成29年4月19日~)
美浜3号機:運転中(令和6年2月14日~)

■第220回美浜町原子力環境安全監視委員会を開催
6月20日に、第220回美浜町原子力環境安全監視委員会を美浜原子力PRセンターで開催しました。
今回の委員会では、発電所の周辺環境への影響等に関する第225回福井県原子力環境安全管理協議会の報告内容を事務局から説明しました。
また、関西電力(株)から美浜発電所の現状や使用済燃料乾式貯蔵施設の概要等について説明を受けた後、発電所構内へ移動し、使用済燃料乾式貯蔵施設の設置計画地点や発電所の安全性向上対策の内容を確認しました。
委員会での主な質疑は、次のとおりです。

◆使用済燃料乾式貯蔵施設について(関西電力(株))
▽問1
乾式貯蔵施設の設置については、美浜発電所の建設当初から計画があったのか。

▽答1
建設当初から計画があったわけではない。昨年示した使用済燃料対策ロードマップに基づいて、使用済燃料乾式貯蔵施設の設置を進めているものである。

▽問2
乾式貯蔵施設に設置する輸送・貯蔵兼用キャスクは最大10基になるということだが、1基のキャスクに使用済燃料がどの程度保管されるのか。

▽答2
1基あたり、21体の使用済燃料集合体が保管される。

▽問3
青森県の六ヶ所再処理工場が稼働したところで、全国の原子力発電所から使用済燃料が搬出されると処理が間に合わないのではないか。また、使用済燃料からウランやプルトニウムを取り出し(再処理)、「MOX燃料」とする再処理が進んだとしても、もんじゅが廃炉となっており高速増殖炉で消費できないため、核燃料サイクルが成り立たないと思うがどうか。

▽答3
再処理工場では、年間で約800tの使用済燃料を再処理することができ、処理能力は十分と考えている。当社としては、再処理することで作られたMOX燃料を既存の原子力発電所(軽水炉)で再利用するプルサーマル発電を推進していきたい。

■戸嶋町長が町議会とともに国に対して要請活動を実施
7月4日に、髙木毅衆議院議員同行のもと、戸嶋町長は町議会の川畑議長、中牟田副議長、原子力発電所特別委員会の竹仲委員長、梅津副委員長、福井県美浜町・琵琶湖北西地域道路整備促進特別委員会の藤本副委員長とともに、経済産業省、内閣府、文部科学省、国土交通省及び財務省に対して、原子力政策等に係る要請活動を行いました。
主な要請内容は次のとおりです。

▽原子力政策について
(1)次期エネルギー基本計画
次期エネルギー基本計画に原子力の最大限の活用ならびに立地地域の振興、避難道路の整備等安全安心の最大限の確保について登載するとともに、国と事業者の責務として取り組むよう明記すること。
(2)バックエンド対策の着実な推進
青森県六ケ所再処理工場の2024年上期の確実な稼働はもとより、中間貯蔵施設・最終処分地等の将来展望を早期に示し、具体化に向けた取り組みを強力に推進すること。また、関西電力(株)が示した「使用済燃料対策ロードマップ」について確実に履行されるよう、国が前面に立ち、事業者と共に取り組むこと。
(3)国民理解の醸成
原子力発電の必要性・重要性や高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定を含むバックエンド対策について、電力消費地はもとより、国民全体の課題として受け止められるよう、理解の醸成を推進すること
(4)エネルギー環境教育の推進
エネルギー環境教育体験館きいぱすをエネルギー教育の拠点と位置付け、高校生や大学生まで活用できるよう、教育プログラムの高度化や施設機能の充実強化を図るとともに、財源・人材面も含め支援すること。

▽原子力防災の充実と強化について
(5)避難道路の多重化(道路新設)
本町は、嶺南地域において唯一南北に通じる避難道路が整備されていない。また、滋賀県境山間部には、孤立の恐れのある地域を抱えており、道路避難の安全度が脆弱であることから、立地地域の安全安心の確保のため、道路新設の早期実現を図ること。
(6)避難道路・制圧道路の強靭化
原子力災害時の避難や事故制圧時に利用する幹線道路は、狭窄部(きょうさくぶ)や脆弱な法面を抱え、災害時に機能不全に陥ることが考えられるため、避難道路・制圧道路の局部改良や無電柱化等の強靭化対策を講じること。

▽立地地域対策について
(7)立地地域の将来像の実現
原子力発電所の再稼働に際し、共創会議で示された「嶺南地域の将来像」は地域振興の柱として期待が大きい。しかし、その進捗について、未だ肌で感じる状況に至っていないため、国は、事業者や関係機関と連携し、立地目線をもって実行・実現に向けて取り組みを加速すること。
(8)もんじゅ廃炉・新試験研究炉設置に係る地域振興
敦賀市と同等のエリアとして事業推進に協力してきた本町の経緯を十分に考慮し、もんじゅサイトで進められている新試験研究炉等を活用した地域振興について支援を行うこと。併せて、きいぱすとの連携を強化し、この地域が新技術等の学習・研究エリア、関連産業エリアとして発展できるよう支援すること。

今回の要請を受け、国からは「要請の趣旨を踏まえ、地域振興や避難道路の整備等について、関係省庁等と連携しながら、しっかり対応していく」といった前向きで力強い回答をいただきました。
町では、今後も町議会等と連携しながら、原子力発電を取り巻く課題や問題に取り組んでいきます。

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