認知症は、自分や家族、身近な人など、誰もがなりうる身近な病気です。2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると見込まれています。一般的に高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症する若年性認知症もあります。若年性認知症は、仕事や家事のミスが重なって気づくことが多く、一般的に進行が早いため早期発見が何より大切です。
■認知症になると
認知症は、脳に変化がおこって認知機能(ものごとを判断する能力)が低下し、日常生活に支障が出てくる状態です。もの忘れ、理解・判断力の低下のほかに、人によっては不安、不眠、いらいらなどの心理症状が出てくる場合もあります。
▽認知症が疑われるサインの例
・直前にしたことや話したことを忘れるようになった
・料理や運転などでミスが多くなった
・趣味などへの興味・関心がなくなった
・日付や曜日がわからなくなった
・身だしなみに気を使わなくなった
・頑固になった、ささいなことで怒るようになった
しかし認知症の人は、「何もわからない人」「何もできない人」ではありません。認知症になっても自分の得意なことを生かしたり、趣味を続けたりしている人もたくさんいます。自分のやりたいことやできることを生かすための必要なサポートを受けることによって、自分らしく生活していくことができます。
■早期発見・早期対応
認知症は、早期発見・早期対応が大切です。早期に発見して適切に対処し、進行を抑えれば、その人らしい充実した生活を送ることができます。
早期発見のために最も大切なことは、家族や周囲の人が認知症について知り、しっかりと理解することです。
「あれっ?」「おかしいな?」と思ったら、かかりつけ医や地域包括支援センターに相談しましょう。
■認知症、わがこと
認知症になることは特別なことではありません。少し先の自分自身のこととして、「わがこと」として考えることが大切です。
誰もが、認知症の人を一人の人間として尊重し、認知症の人もそうでない人も、お互いに支え合いながら、ともに生きるまちを一緒につくっていくことが重要です。
■認知症を学び考える
みやま市では、幅広い世代に認知症について正しく理解し、認知症の人やその家族を支え見守る「認知症サポーター」の養成講座を開催しています。
講座では、認知症という病気や認知症の人への対応、市の取り組みなどについて学びます。
今年度は、小学校・中学校のほか、みやま市役所、金融機関、シルバー人材センターなどで、認知症サポーター養成講座を実施し、新たに817人(令和5年12月末現在)の認知症サポーターが誕生しています。
■認知症サポーターとは
認知症サポーターは何か特別なことをする人ではなく、認知症に対して正しく理解した、認知症の人やその家族の「応援者」です。
認知症を「わがこと」として捉え、地域や職場で気になる人がいればさりげなく見守る、困っている人がいたら声をかけたり相談に乗ることも活動のひとつです。
地域の応援者を増やすことが、認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく安心して暮らし続けることができるまちをつくる第一歩です。
▽認知症サポーターの証
市では、認知症サポーター養成講座の受講者に、認知症サポーターの証である認定証を発行しています。認知症サポーターのいる企業、学校などには、認知症サポーターがいる目印となるステッカーを交付しています。入口など分かりやすい所に貼られています。
▽認知症サポーター養成講座
職場や地域で認知症サポーター養成講座を希望する場合は、講師を派遣します。詳しくは、市地域包括支援センターへ問い合わせください。
■共生社会の実現を目指す「認知症基本法」が成立
昨年6月に、国や自治体の認知症への取り組みを定めた「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」(認知症基本法)が成立しました。
この法律は、認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力ある社会(共生社会)の実現を推進するものです。国民全体には、認知症に対する正しい知識を身に付け、認知症の人に対して正しい理解を深めることが求められています。
認知症などの相談窓口:みやま市地域包括支援センター
【電話】64-1516
地域包括支援センターには、認知症地域支援推進員がいます。認知症などについて何かお困りの事がありましたら、一人で抱え込まずに、お気軽に相談ください。
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