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自治体の皆さまへ

なぜなぜ人権ーかけがえのない命が輝くまちづくりをめざして–

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福岡県八女市

■日常にあふれる「ふつう」
私たちはよく「ふつう」という言葉を使いますが、いったいどんな意味で使っているでしょうか。井上さわさん(作文執筆当時は西中学校3年生)の作文から「ふつう」という言葉の意味について考えてみましょう。
※作文は本紙P.8をご覧ください。

■現在は八女農業高等学校の1年生。作文を書いた当時や現在の思いを語っていただきました。
▽なぜこの作文を書こうと思ったのですか。
「いとこや友だちと話していたときに、『みんなと違うことが魅力的』と言われたことを思い出し、人それぞれの個性が大事だと思い、一人一人好きな人、好きな基準も違うと考えながら書きました」

▽作文の中でLGBTQのことが書かれていましたが、どんな考えを持っていますか。
「以前は異性を好きになるのが普通だと思っていましたが、SNSなどで同性同士で付き合っている人たちのことを知って、いろんな人がいてもいいと受け入れる気持ちになりました。周りには嫌な風に言う人もいるけれど私はそうは思わないので、『人はそれぞれ個性があるよ』と伝えていけたらといいと思います」

▽高校生活の中で、井上さんも含めてみんなが「個性」を大切にされていると感じることはありますか。
「女の子もズボンをはいて登校できたり、時代で変わってきたと思うことはありますが、まだまだ社会全体の中では足りないことがたくさんあります。誰でもそれぞれの個性が大切にされ、生きやすい社会になってほしいと思います」

私たちは「ふつうは○○だよ」と言葉にすることがありますが、家でも、学校でも、社会でも「ふつう」であれば安心。みんなと同じであることが「ふつう」と思い込まされていることはありませんか。自分にとっては「ふつう」だけど相手にとってはそうではない場合もあります。
自分が「ふつう」と思っている感覚が無意識に誰かを傷つけているかも。そんな想像力を持つことが大切なのです。
国籍、年齢、性の違い、障がいの有無などにかかわらず「その人自身」の個性を尊重し、多様性を認め合うことが、生きやすい社会の実現につながっていきます。
誰もが幸せに、自分らしく生きることができる社会を、一緒に目指していきましょう。

■第3回人権セミナー八女2024
ハンセン病問題とは、国の誤った政策により「感染しやすい怖い病気」という間違ったイメージが広まり、偏見や差別が起きている、現在も続く人権問題です。元患者や家族のみなさんが安心して地域で暮らしていけるよう、共に学びませんか。
日時:10月17日(木)19時~20時30分
場所:黒木支所大会議室
講師:古長美知子さん(ヒューマンライツふくおか 代表理事)
演題:「ハンセン病問題から共に学ぶ~知らないを聴いてみよう~」
申込不要、参加無料。詳細についてはホームページをご参照ください。

■10月は里親月間です
福岡県にはさまざまな理由(保護者の病気や虐待等)により、自宅で生活できない子どもたちがいます。そのような子どもたちを家庭に迎え入れ、深い愛情と正しい理解を持って養育するのが養育里親制度です。福岡県では里親家庭がまだまだ不足しています。養育里親はボランティアではありませんので里親手当や養育費が支給されます。子どもを預かる期間は数日間の短期から数年間の長期まで、子どもによってさまざまです。資料請求や説明会、登録までの流れなど、お問い合わせは福岡県里親支援機関OHANA(【電話】0942・77・3388)までお気軽にどうぞ。

問い合わせ:人権・同和政策・男女共同参画推進課
【電話】23・1490

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