■「一人一人、認め合う」9月は障害者雇用支援月間です
◆八女市で、主に障がいのある人の就労・自立支援を行う、(株)さんふらわあ・富山剛さんにお話を伺いました。
・事業所では、どのようなお仕事をされているのですか。
「スイーツや提灯、お札ふだ、養蜂の道具などのものづくりをはじめ、メダカ養殖、育苗などさまざまです。あえて分野の異なる仕事を経験してもらい、本人のやりたいことや特性を探る意図もあります」
・事業を始められたきっかけや思いを教えてください。
「元々、私は高校の教師でした。当時は発達障がいなどについて社会の認知度が低く、学校生活に馴染めず不登校になったり、生きづらさに気づいてもらえない生徒たちがたくさんいました。高校を卒業できてもその後が問題で、就職してもなかなか仕事が続かないのです。人生は社会に出てからの方がずっと長いわけですから、何とかそういう子たちの力になりたいという思いが強くなり、教師を退職して単身で起業しました。するとすぐに人が集まり需要の高さを痛感しました。
事業所の目的は、自立して生きる力をつけるための支援をすることです。現在の八女市で、約5000人の人が何らかの障がいを持っているとされています。その中で就労継続支援を利用されているのは450人程度です。支援の場が圧倒的に足りていない状態です」
・八女市の皆さんにメッセージをお願いします。
「誰もが、障がいを持つ可能性があります。地域でともに暮らす障がいのある人たちが、どんな仕事や生活をしているのか、まず関心を持っていただければと思います。当事者やその家族の人も、これを読んで、私たちのことを知ってもらえると嬉しいです。私たちは、できないことを数えるのではなく、一人一人のできることを見つけ、認め合うことを大切にしています。同じ相手でも、ちょっと見方を変えるだけで、良いところがたくさん見えてくるものです」
障がいのある人の生きづらさは、私たち一人一人の偏見や思い込みがつくり出しているのかもしれません。障がいの有無にかかわらず、その人自身を個人として理解・尊重しようとすることが、誰もが生きやすいと思える社会へつながるのではないでしょうか。
◆人権擁護委員として委嘱されました
令和6年7月1日付で次の人が法務大臣から委嘱されました。
任期は令和9年6月30日まで。
井上 光洋さん(西中学校区)
塩塚 光徳さん(福島中学校区)
下川 哲郎さん(見崎中学校区)
松家 徳雄さん(黒木中学校区)
人権擁護委員は、基本的人権の擁護を目的として、地域の住民へ啓発活動を行います。また、人権相談所などで住民の皆さんからの人権相談に応じています。人権擁護委員は、あなたの地域の身近な相談パートナーです。相談は無料。秘密厳守。気軽に相談ください。
問い合わせ:福岡法務局八女支局
【電話】23・2603
■第2回人権セミナー八女2024
私たちの地域社会の中には養育里親支援を求めている子どもたちがいます。
子どもも大人も一人一人が大切にされる地域社会を一緒に考えていきませんか。
日時:9月22日(祝) 13時30分~15時
場所:やめっこ未来館
講師:社会福祉士 米倉葉菜さん
演題:「子どもの幸せのために~養育里親支援からみえてきたこと~」
申込不要、参加無料。詳細についてはチラシやホームページをご参照ください。
問い合わせ:人権・同和政策・男女共同参画推進課
【電話】23・1490
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