“水”ってとっても大切なんだょ!
蛇口をひねれば水が出る、トイレで用を足せば水が流れる。当たり前のようなことですが、世界に目を向けると約22億人つまり10人に3人が、安全に管理された水を使用できずにいます。また10人に1人にあたる、7億300万人は基本的な水に関するサービスを受けることができません。このうち1億1,500万人は、湖や河川、用水路などの未処理の地表水を使用しています。安全に管理されていない水は、動物の糞尿やウイルス、菌が混じっているため、そのまま飲むには危険です。
またトイレについても、安全に管理されたトイレを45億人が使用できず、このうち約9億人以上は、家や近所に使用できるトイレがなく、道ばたや草むらなどの屋外で用を足しているのです。日常の中で水を使うことは当然のように思うかもしれませんが、何不自由なく水を利用できることは、世界的に見れば、とても恵まれているといえます。
■日本の水の事情
日本では、これらの水は、空から降った雨や雪が源となっていて、降水量の総量を体積で表すと、1年間で約6,600億立方メートルとなり、琵琶湖の水の体積約275億立方メートルの24倍もの量となります。
数字だけを見てみると、膨大な水があるように思えますが、そのうち約2,300億立方メートルは蒸発散により使うことができません。また、残りの水は、理論上は私たちが利用できる水ですが、日本の地形は急な場所が多くて河川が短く、さらに梅雨期や台風期に雨が集中して降るため、ほとんどの水は使われることなく海に流れるなどしてしまいます。最終的に私たちが使用できる水は、約785億立方メートルとなり、降水量の総量の約10%に過ぎません。そのため、少雨の年は、使うことができる水の量がさらに少なくなり、全国各地でしばしば渇水が起きることもあります。
■吉富町の水の状況
吉富町の水に目を向けてみると「蛇口の水はどこから来ているのか」「なぜ吉富町の水は美味しいのか」など、当たり前のことを知らないことに気が付きます。
吉富町の水はどこの川から来ているのか、どこの浄水場から町の配水塔に水が運ばれてきているか――。実は、幸子浄水場の井戸水と山国川を水源とする京築地区水道企業団の水がブレンドされている事実を知っている人は余りいないのではないでしょうか。今月のテーマは「水」。命の源である水の事について一緒に考えてみましょう。
■たいせつにみずはみんなのたからもの
6/1-6/7水道週間
毎年6月の第一週は「水道週間」。今年で66回を迎えた水道週間スローガンは「たいせつに みずはみんなの たからもの」。これを機に水の大切さに感謝すると共に水について真剣に考えてみませんか。
■世界の人々の、飲み水へのアクセス状況
(2022年時点ユニセフ調べ)
世界では27% の人が安全な飲み水を利用できず、そのうち1 億1,500万人は、湖や河川、用水路などの未処理の地表水を使用しています。
■すべての人々に水と衛生へのアクセスを確保する
すべての人々がきれいな水を利用できるようにすることは、私たちが暮らしたいと望む世界に欠かせない要素で、地球上にはそれを達成するために十分な淡水があります。しかし、劣悪な経済情勢やインフラの不備により、数百万人が不適切な給水、衛生施設、衛生状態に関連する病気で命を落としています。
〇10人に3人は安全に管理された飲料サービスを利用できていない
(出典)国際連合広報センターThe Sustainable Development Goals Report 2018
◇水を守る節水と排水対策
〇節水
(1)蛇口はこまめに閉める
(2)食器洗いはため洗いで。
(3)歯磨きや洗顔の時はコップを使う
〇生活雑排水
(1)食べ残しはネットに回収し流さない
(2)使用済みの油は流しに流さない
(3)洗剤、シャンプーなど使い過ぎない
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