■大好きな町の海と川をずっと守り続けていきたい
都会ではないけど、田舎すぎない、九州一小さなコンパクトさに魅力がギュッとつまった吉富町。大きな山や森は無いけれど、川と海に囲まれた自然豊かな町。この自然を守り続けたい…。このまちには自然に対するこどもたちの想いが隠されていました。
◇故郷の自然をこどもたちへ
吉富町は自然豊かで海に面した素敵な町です。とにかくこどもたちに町の自然を肌で体感しながら、環境を守る大切さを学んでほしいと思い協力させていただきました。
未来のこどもたちに自然を学ぶ機会を!
田辺三菱製薬プロビジョン(株)グループ 長谷 佳和さん
■自然豊かな吉富町。山国川と佐井川に挟まれ海にも面したこの町では、小さいころから水に親しむことでこどもたちは環境の大切さを学びます。町の最北端に位置する吉富海岸では、今年も楽しそうなこどもの声が響き渡ります。また、大分県との境界に位置する山国川では、こどもたちのはしゃぎ声と共に河川敷が人でいっぱいになっていました。どちらも覗いてみると、ゴミを拾うこどもたちの姿がありました。
◇海岸の清掃
平成10年に開始した海岸清掃。今年で27回目になるこの活動では、地元の海を身体で感じ、遠くの海から漂着したペットボトルなどのゴミ等を拾うことで自然や生き物、環境を守ることの大切さを考える機会をこどもたちに与えています。
「自然環境や生き物に関心を持ち、大人になったときに地域の環境活動ができる子を育成することを目的に企画しました。」と話す担当課長。
持続可能な取り組みをいつまでもこども達に伝えていくために何が必要か。楽しくなければ大人もこどもも参加しない―。想いは多くの人たちに伝わり、今では協賛企業からの協力で、清掃後には冷やしきゅうりやトマト、飲み物が準備され、参加者たちからは「おいしい!」「冷たくてサイコー」と会場は大人からこどもたちのたくさんの笑顔であふれます。
『未来につなごう、私たちの海』をテーマに続けるこの清掃活動では、新たなプログラムとして、会場にSDGsを楽しく学べるパネルの展示や、清掃終了後にはSDGsに関連するワークショップなどを実施しました。また、ただゴミを拾うだけではなく、こどもたちが参加したくなる仕掛けや宝探しゲームなどを企画し、楽しみながら海岸のゴミを拾い地元の自然に小さなころから触れられる工夫もしています。
早朝6時にも関わらず、集まった参加者は約800人。参加した皆さんにはこの清掃活動を通じてふるさとの自然を大切にする気持ちをぜひ未来のこどもたちに伝えていってほしいです。
◇河川敷の清掃
町は、一級河川山国川の流域で捨てられたゴミが集まりやすい最下流に位置していて、大雨などで川が増水した後は、河川敷の芝生部分などが多くのゴミで覆われてしまいます。
ふるさとの川をいつまでも綺麗に未来に残したい…。故郷を想う気持ちが形になった7月7日の夕方、予想をはるかに超える300人以上の人たちが集まりゴミ拾いが始まりました。清掃後の水分補給は7時7分のタイミングに合わせて参加者全員で乾杯!薄暗くなってきてからは、シャボン玉師によるナイトバブルショーがスタートしました。ライトアップされたシャボン玉に包まれ、家族や仲間とお気に入りのドリンクを飲んで最高の時間を過ごしました。「また来年もここでゴミを拾って乾杯しようね」と約束をする親子。大人は、こどもたちが夢を抱き成長できる考え方や知識を伝えるだけでなく、環境を守ることの大切さを考える機会を与えていく必要もあります。学びは学校の授業や勉強だけでなく、普段の生活の中にも溢れている―――。
「こどもたちには、地域の環境活動ができる子を育成していける大人になってほしい」そんな想いをのせたシャボン玉とこどもたちの歓声が河川敷いっぱいに広がりました。
特集 ―終わり―
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