■グループ(2)の発表
グループ(2)からは、約1万点(⁉)の家具インテリアが揃うインテリア販売拠点にしてはどうかと提案がありました。これは、一般の消費者が大川家具を探す(見る)場所が不足しており、大川の家具を触れることが出来る場所が必要ではないかという課題から提案されたものです。具体的な機能については、「多種多様な商品を大量に揃えられる」という木工万能産地である大川の強みを生かした様々なメーカーの商品を交えたコーディネート展開やお気に入りの家具を各店舗・販売サイトへ案内することが出来る機能です。また、この施設のスタッフに若手デザイナーを登用し、自身がデザインした作品を、この施設で展示・販売することで若手デザイナーの育成の場にもなるのではないかと提案がありました。新たに設立する大川の地域商社がこの施設を運営し、ゆくゆくは環有明海地域・南筑後地域のクラフト集積地となり、沢山の人を集めることが出来るのではないかと提案されました。
■グループ(3)の発表
グループ(3)からは、木工万能産地大川の象徴となるような、超アイコニックな「木質化」・「森林化」の発信拠点「杢の杜」にしてはどうかと提案がありました。これは、「木質化」や「森林化」が先進的な都市形成を担う時代になることから、目を引くような特徴的な出立(外観)にすることで、大川が「人気者」となるのではないかという考えから提案されたものです。具体的な機能については、木工に関する国際会議の開催地や木工デザインに関する高等教育施設としての機能が提案されました。
■グループ(4)の発表
グループ(4)からは、(※)マインクラフトの拠点にする提案がありました。これは、木工関連企業の高齢化や職人の後継者不足、市民の「家具のまち」という認知度の低下等の課題に対し、ものを作る人、ものづくりを支える人を「カッコいい」と思ってもらう事や市民が自慢できるコンテンツ、世界中から訪れたくなるようなアクティビティが必要ではないかという考えから提案されたものです。マインクラフト最大の魅力である「自由なものづくり」と、ものづくりの街である大川市との親和性の高さや、マインクラフトをテーマにした施設は他になく、世界中から集客できるのではないか等の理由から考えられました。具体的な機能については、ゲーム内で作ったものを実際に「大川の駅」で作ることが出来る体験プログラムや、市内の木工事業者を回りながら素材を集め、その素材を使用し、ものづくりを行うイベント等が提案されました。「世界中で大川にしかない施設」を作ることで大川の木工PRにもなり、世界中から人を誘致することが出来るのではないかと提案されました。
(※)世界中で10億人が購入したゲーム。ゲーム内の世界では自由にブロックを配置することで様々なものづくり、まちづくりができる。
■パネルディスカッション
パネルディスカッションでは、文化庁文化交流使として世界各地で様々なプロジェクトの豊富な経験をもつ建築家・美術家の佐野文彦氏も交え、実践発表に関する前向きなコメント等のアドバイスがありました。最後に倉重市長から(仮称)広域的地域振興拠点機能施設は、「垣根を越える」をコンセプトとして、toB(ビジネス向け)機能とtoC(消費者向け)機能、オンラインとオフライン、伝統技術と最先端技術など、異なるもの同士を融合して新しいものが作り出される場としたい、今後もたくさんの皆様と一緒にワクワクしながら整備を推進したいとのコメントがありました。
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