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自治体の皆さまへ

腸内環境を整えよう~おいしく食べて生活習慣病の予防を~

2/22

福岡県大木町

私たちは毎日食事を取り、必要な栄養素を腸内で吸収しています。
腸には食べ物を消化・吸収する機能と、ウイルスなどの病原菌から体を守る免疫機能があります。腸内環境を整えることは、私たちの健康な身体をつくることに直結しています。
腸には千種類以上の腸内細菌が生息して、善玉菌・悪玉菌、日和見菌(ひよりみきん)の3つのグループで構成されています。日和見菌は善玉菌にも悪玉菌にもなりうる菌で、腸内が正常な状態であれば善玉菌に傾きますが、腸内環境が悪くなると悪玉菌に傾いてしまいます。
悪玉菌は動物性たんぱく質や脂質が中心の食事、不規則な生活やストレス、便秘などが原因で腸内に増えていきます。悪玉菌が増え続けると、肥満、糖尿病、大腸がん、動脈硬化症など生活習慣病のリスクが高まります。食事や運動、休息など生活習慣を見直し、善玉菌を増やして健康的な身体づくりを目指しましょう。

■善玉菌を増やすコツ
(1)善玉菌を含む食品(発酵食品・乳酸菌)を食べる
ヨーグルト、納豆、味噌、チーズ、甘酒、キムチなどがあります。ただしこれらの菌は腸内に、ある程度の期間は存在しても、しばらくすると体外へ排出されます。そのため毎日食べて補充することが大切です。
※塩分が多い食品もあるので食べすぎに注意しましょう。

(2)善玉菌を増やす食品(オリゴ糖・食物繊維)を食べる
オリゴ糖・食物繊維はお腹の調子を整える役割があります。消化吸収されることなく腸まで達し、善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えてくれます。オリゴ糖を多く含む食品は玉ねぎ、ねぎ、にんにく、ごぼう、大豆製品、バナナです。
食物繊維を多く含む食品は野菜、果物、大豆製品、こんにゃく、きのこ類などがあります。和食中心の食事の方が、大豆製品や野菜を取りやすいためおすすめです。

冬場は食生活が乱れやすく、感染症も増え体調管理が難しい時期です。子どもから大人まで、腸内環境を整えることは、健康を維持し、守ることに繋がります。3つの腸内細菌がバランスよく保たれることで健康状態は維持されます。腸内環境は常に変化するため、継続的に食物繊維を取ることが大事です。毎日の食事からコツコツと摂取しましょう。

■発酵食品を摂取するタイミング
・腸が活動するのは、夕方から夜にかけて寝ている間のため、夕食に取るのがおすすめです。
・空腹時に取ると胃酸で発酵食品の効果が弱まるため、食事はじめを避けるのがおすすめです。

■おすすめの組み合わせ例
・発酵食品×発酵食品
例)納豆×キムチ
・発酵食品×食物繊維
例)ヨーグルト×キウイ
・発酵食品×オリゴ糖
例)みそ×玉ねぎ×ごぼう

■発酵食品と食物繊維のおすすめレシピ
▽塩麹(しおこうじ)とほうれん草のあえもの
材料:2人分
ほうれん草…小さめ1束
にんじん…中1/4本
塩麹…小さじ1弱

作り方:
(1)ほうれん草とにんじんは食べやすい長さに切る。ポリ袋に食材が浸る程度の水を加える。
(2)(1)を茹でて、ざるにあげ冷めてから水気を切る。
(3)ボウルに(2)を入れ、塩麹であえる。

ポイント:
麹菌は熱に弱く、熱しすぎると作用が弱まります。今回のレシピは食材を加熱し冷ました後にあえるため、活きた麹菌を取り入れることができます。
その他にも、塩麹は肉や魚の下味としても利用できます。加熱後に菌の作用が弱まったとしても善玉菌のエサとして身体の中で活用されます。

■すごいぞ食物繊維! 知られざるパワー
食物繊維が多く含まれる食品を食卓にそろえることで、腸内環境と同様に、生活習慣病の予防にも繋がります。
食物繊維は、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維があります。

▽水溶性食物繊維は太りにくい体をつくる
食後に血糖値が急上昇すると、血糖値を下げるためのホルモンが分泌され、糖を脂肪に変換して身体に蓄えてしまいます。水溶性食物繊維を取ると、緩やかに血糖値を上昇させることができるので自然と太りにくい体質になります。

▽不溶性食物繊維は免疫力を向上させる
不溶性食物繊維は胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみ、腸の動きを活発化させるため便秘解消に効果があります。排便のリズムが整い、栄養素の消化吸収がよくなります。代謝がスムーズになり免疫力の向上に繋がるなどの健康効果が期待できます。

問い合わせは健康福祉課窓口まで。お気軽にご相談ください。
【電話】0944-32-1280

食育についてホームページに掲載しています。

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