市では九州大学と医療や健診に関する傾向を把握し、健康づくりに生かすため、共同研究を実施しています。共同研究から、本市の健康に関していくつかの傾向が見られています。
自分にも当てはまる傾向がないかチェックし、健康づくりに生かしましょう。
■チェック1 朝食を食べていますか?
~朝食を抜く人が増えています~
40~74歳の国民健康保険加入者の健診結果から、朝ごはんを抜くことが週に3回以上ある男性の割合は、筑紫地区や他の研究参加自治体よりも高く、女性の割合は比較先と大きく変わらないもののわずかに高くなっています。また、男女ともに年々増加傾向が見られています。
▽朝食を抜くことが週に3回以上ある
(国保特定健診2017~2021)
(%)
▽朝食を抜くことが週に3回以上ある
●健康づくりのポイント
朝ごはんは体温を上げ、生活リズムを整えるスイッチになります。
準備しやすく、食べやすいものを少量からでも摂取しましょう。
■チェック2 健診受けていますか?
~高血圧、脂質異常症の増加~
国民健康保険加入者では「高血圧、脂質異常症」が、後期高齢者医療保険加入者では「脂質異常症」の患者割合が筑紫地区や研究参加自治体よりも高い傾向が見られます。高血圧、脂質異常症などの生活習慣病は血管が詰まりやすくなり、脳血管疾患など大きな病気につながるため、注意が必要です。
▽脂質異常症患者割合(国保・後期)
■チェック3 健診で指摘を受けたら医師に相談していますか?
~脳血管疾患患者の増加~
国民健康保険加入者と後期高齢者医療保険加入者とも、「脳血管疾患患者」の患者割合が筑紫地区や研究参加自治体よりも高い傾向が見られます。高血圧、脂質異常症の他、高血糖、肥満、喫煙などが要因となるため、生活習慣病に早くに気づき、脳血管疾患予防のための生活習慣を心がけることが必要です。
▽脳血管疾患患者割合(国保・後期)
●健康づくりのポイント
〇年に1回、健診を受け、生活習慣病に早くに気づきましょう。
〇必要な治療を受けましょう。
〇家庭血圧を測りましょう。
〇バランスが取れた食事、適度な運動、しっかり休養、飲酒は適量、できれば禁煙にチャレンジ
■九州大学大学院医学研究院・福田治久准教授から
今回の分析の結果から、高血圧症や脂質異常症の人の割合が比較的高い傾向にあることが分かりました。最近の医学研究によって、これらの病気は生活習慣を見直すだけでも改善することが分かっています。運動や食事に注意して、健康的な生活を長く続けられるように意識していくことが大事です。
この共同研究では、匿名化されたデータをもとに、性別、年代、疾患などの属性と健康状態の関係を統計学的に研究し、市民の健康づくりの対策に役立てています。詳しくはこちらへ(二次元コードは本紙参照)
問い合わせ先:健康課健康長寿担当
【電話】501-2222
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