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あけてみよう!歴史のとびら 175

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福岡県大野城市

■大野城心のふるさと館のおすすめ(4)
◇九大筑紫キャンパスのお宝たち
JR大野城駅の西側に広大に広がる九州大学筑紫キャンパス周辺の地下には遺跡が広がっていることを知っていますか。この遺跡は、九州大学筑紫キャンパス遺跡群や御供田遺跡と呼ばれ、発掘調査により縄文時代から現代に至るムラや墓、祭祀の場などが見つかっています。今回は、各時代を代表する資料を紹介します。
弥生時代には、住居や甕棺墓、祭りの道具を捨てた穴などが見つかり、拠点的な集落であったことが分かっています。祭祀土器は、器の表面に赤色の顔料を塗り丁寧に磨き上げたものです。さまざまな形の壺、長い筒状で壺などを乗せる器台など福岡地域の弥生土器の特徴を示す優品です。
古墳時代から平安時代初めには、大野城市の上大利から牛頸にかけて、須恵器を生産した窯跡が500基以上確認されている牛頸須恵器窯跡が広がっています。筑紫キャンパスで須恵器作りに関わる叩き板、当て具、ヘラなどの道具類が見つかっています。また、通常古墳の副葬品として出土することが多い石釧が見つかっています。貝製腕輪を模した薄緑色の石製品で大変貴重な事例といえます。
古代には、大野城と共に、巨大な城壁である水城が平野を遮断するように市内下大利周辺に築かれました。土塁西門から鴻臚館へまっすぐ延びる官道は、筑紫キャンパスの中を南北方向に通っていたと推定されています。注目すべき資料は、大宰府長官クラスの人しか着用が許されない「白玉帯」丸鞆という白玉のベルト飾りが見つかっていることです。
心のふるさと館では、4月27日(土)から春季企画展「九大1万年史―発掘された九州大学筑紫キャンパス内の歴史―」を開催します。九州大学各キャンパスの過去1万年にわたる歴史を紹介します。ぜひ、お宝たちを見に来ませんか。

問い合わせ先:心のふるさと館文化財担当
【電話】558-2206

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