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防災だより その68

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福岡県太宰府市

防災専門官 野田 秀敏(のだ ひでとし)

■小学生子ども防災講座を開催しました
秋休みの10月4日(水)、小学生対象の「子ども防災講座」が、太宰府市NPO・ボランティア支援センターうめさろん主催で開催されました。
13人の小学生と保護者8人が参加し、楽しく防災について学びました。

○防災講座で実体験を聞く
水害と地震から自分の身を守るには、どうしたら良いかを市の防災専門官として筆者がお話しました。
・平成29年7月の九州北部豪雨で被災した朝倉市の小学3年生の男の子は、一人で家の1階にいる時、玄関から急に雨水が入ってきました。怖い思いをしながらも、ランドセルや野球のグローブなど大切なものを持って2階に避難しました。
・平成28年4月の熊本地震で被災した小学2年生の女の子は、寝ていたら突然大きな揺れがきました。暗闇の中、ベッドの下で布団をかぶって安全を確保し、揺れが収まるまでじっと我慢しました。
このような年齢の近い子どもたちの体験談を通じて自分の命を守る方法を学びました。

○決断の分かれ道で意見を発表
低学年、中学年、高学年の3グループに分かれ、このような状況で自分だったらどうするか意見を発表しました。
・避難所でパンを一人に1個配る手伝いをしている時、2個欲しいといわれたら?
参加者からは「決まっているので1個しか渡さない」「言われたので2個渡す」など、さまざまな意見が出ました。もし皆さんが同じ立場だったらどうしますか。

○非常食の温め方を知る
最後は肉じゃがとおでんの非常食の温めを体験し、参加者全員で食べました。子どもたちは初めて食べた非常食においしいと喜んでいました。
参加者全員には、一日子ども防災士参加賞と水や非常食の入った非常用持ち出し袋が贈られました。
参加した小学2年生の女子児童は、「クイズは勉強になって楽しかった。」と話しました。
参加した保護者からは、「子どもたちが想像よりも防災について知っていて、自分も勉強になりました」と声がありました。
幼い頃から防災に関する知識と体験に触れることは、大人になってからも役立ちます。災害が頻発する現代、大人も子どもも一緒に防災への対応力をアップすることが大切です。

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