▽太宰府市が抱えるごみの現状
知っていますか?市内のごみ排出量の約80%がもえるごみ、そのうち約40%が生ごみです。生ごみは水分を含むと重く、ごみを出すのにも一苦労です。
本市で1人が1日に排出するもえるごみの量は約617gと決して少なくありません。本年度末までに、この排出量を600gにする目標を掲げています。目標まで1人1日あと約17g。実現のために、一人一人の少しずつの協力が大切です。
▽ダンボールコンポストがごみ減量の助けに
そもそもごみを出さない工夫も大切ですが、出てしまったごみを上手に処理する方法があります。その一つが、生ごみを土に還すダンボールコンポストです。
▽ごみが環境に与える影響
もえるごみの排出量が増えると、焼却するときに発生するCO2の排出も増えます。CO2の増加は、最近の異常気象や海面上昇など、さまざまな気候変動に影響を及ぼしていると言われています。
■ダンボールコンポストを始めた市民モニターに聞きましたVol.1
次回、続編をお知らせする予定です。見逃しなく。
▽市民モニター制度を新たにスタート
環境にやさしいダンボールコンポストを広く普及するため、ダンボールコンポストを実際に使用してもらう市民モニターの取り組みを本年度から始めました。
利用者の拡大や課題の発見をめざし、将来的には、本市のごみ減量につなげます。
NPO法人太宰府障害者団体協議会と連携し、初回となる本年度は、10人の応募がありました。
▽事前説明会を開催
初めてダンボールコンポストを使用する人が多く、期待と不安の表情の参加者。アドバイザー資格を持つNPOスタッフが初心者にも分かりやすく紙芝居で使用方法を説明しました。参加者は、ダンボールコンポストに必要な道具セットを自宅に持ち帰り、早速取り組み始めました。
◆大佐野台区の本田(ほんだ)俊吾(しゅんご)さん(70代)
夫婦2人暮らし
「1カ月で10kgの生ごみを投入しました」
・生ごみはどれくらい投入していますか
開始37日で約10kgを投入しました。忙しい日は中身をかき混ぜられませんが、翌日には分解されて、生ごみを入れることができます。
・においはどうですか
心配でしたが気になりません。ポイントは水分です。湿気をしっかり保てばごみの分解菌が働きます。
・市民モニターに興味を持ったきっかけを教えてください
住んでいる西校区の環境部担当になり、生ごみの減量が目標です。近所では4世帯が取り組んでいます。この輪を広げたいです。
◆吉松区の錦(にしき)華代(かよ)さん(30代)尚玖(なおひさ)くん(4歳)
家族5人暮らし
「子どもたちも興味を持ってお手伝いしてくれます」
・市民モニターに興味を持ったきっかけを教えてください
広報紙で市民モニター募集記事を見つけて、野菜作りや花の肥料に活かせると思いました。大学で環境を学んだので、エコの話にも関心があります。子どもたちも興味があるみたいで、生ごみを持って行こうとすると「僕も行く」と来てくれます。毎日ではないですけど(笑)
・自宅のごみは減っていますか
始める前は、もえるごみの袋は中サイズを使っていました。夏休み中はごみの量も増えるはずですが、ダンボールコンポストに生ごみを入れる分、ごみ袋がすかすかになりました。これなら小サイズでも良いです。自分が気づかないうちに生ごみを出していたんだなと実感しました。
◆新町区の髙田(たかた)里通子(りつこ)さん(50代)
夫婦2人・母1人暮らし
「太宰府市に引っ越してダンボールコンポストを始めました」
・生ごみはどれくらい投入していますか
2世帯分の生ごみを2日に1回投入して1kgくらいですね。面白かったのが、夏になる前、コンポスト内に、もわーんと湯気のような熱気が出ているのを感じました。分解が進んでいる、これはきっと成功だなと思いました。
・引っ越前にも、生ごみ削減に取り組んでいましたか
関東に住んでいたとき、生ごみ処理容器を使っていました。ごみ減量の効果は同じように感じますが、ダンボールコンポストは女性でも持ち運べるコンパクトなサイズで、場所が変えれるから雨風を避けられて便利です。
・たい肥ができたら、畑に使いますか
そのつもりです。自宅の庭では野菜などを育てていて、梅の木もあるので、肥料として使用できるのが楽しみです。
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