■ひみつを解き明かそう!
博物館には、貴重な文化財が数多く展示されています。これらを今後も長く伝えていくために、通常はケース越しに見るしかありません。しかし「どうやって作ったんだろう?」「どんな音で鳴るのかな?」など、さまざまな疑問がわいてくるのではないでしょうか。
そんな疑問や文化財のひみつを、皆さん自身で解き明かしてもらうのが、特集展示「さわって体験!本物のひみつ2024」です。例えば弥生時代の鳴らす道具「銅鐸(どうたく)」は、今は緑青(ろくしょう)に覆われていますが、本来は「金色」に輝いていたことがわかっています。本展では、当時の技法を検証して制作し、本来の輝きを再現した復元品を触ったり、間近でじっくり見たり、自分で鳴らすことで、はるか二千年前の人々が見た輝き、聞いた音色を体感していただきます。また、現代の刀工が制作した「刃の無い脇差(わきざし)」で刀の重さや鞘(さや)から抜く感覚を体感したり、室町時代の「刀の鍔(つば)」を手に取ることもできます。実際に体験して文化財のひみつを知り、歴史や文化財への興味と理解も深まるでしょう。展示室内は明るく楽しい雰囲気にし、点字や手話、音声を用いた解説をつけ、車いすなどが動きやすい工夫もしています。もちろん写真撮影はOK!体験で楽しく本物のひみつを解き明かす歴史の旅を、是非お楽しみください。
九州国立博物館 展示課
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