地域での支え合い、助け合いによる福祉=地域福祉をすすめるために、さまざまな活動が行われています。令和4年・5年8月号と、このテーマをシリーズで特集してきました。
今回クローズアップするのは、本市の地域福祉計画にもある「日ごろからつながる」です。
水城小校区の、地域の人・子どもたち・先生と、みんなをつなげる地域コーディネーターの皆さんにお話を聴きました。
■みんなをつなぐ地域コーディネーター
《地域コーディネーターとは?》
一言で表すと、地域と学校と家庭のつなぎ役です。地域と学校との連絡調整や地域の皆さんへ学校活動への参加や協力を呼びかけるなど、地域ぐるみで子どもたちを見守り、育て、地域とつながる役割を果たしています。
地域コーディネーターは、市内の全小中学校に配置されています。水城小校区では、3人の地域コーディネーターが学校のなかにある「さくらルーム」で、活動しています。
日々の活動はブログ「さくらルーム通信」で公開中
https://cs-mizuki.jugem.jp/
・通古賀区の竹川克幸(たけがわかつゆき)さん
・地域コーディネーターの陶山恭子(すやまきょうこ)さん
・水城小学校6年生の梅﨑心結(うめざきみゆう)さん
・坂本区の髙瀬昭登(たかせあきと)さん
・地域コーディネーターの村山雅(むらやままさこ)子さん
・水城小学校教員の深町真子(ふかまちまこ)さん
・地域コーディネーターの松尾智子(まつおともこ)さん
・榎寺区自治会長の坂井佳代子(さかいかよこ)さん
・水城小学校6年生の服部空(はっとりそら)さん
◆どんな思いで活動していますか?
(村山さん・松尾さん・陶山さん)
「水城の地が好きだという子どもを育てよう」をスローガンに、水城小校区にあふれる歴史や史跡、地域行事などの情報や魅力を発信し、子どもたちや保護者を地域へとつないでいます。地域にどんな人がいるのかを知っているので、学校にいろいろな人材を紹介できるのが、わたしたちの強みだと思っています。
活動の拠点が学校内にあることで、子どもたちの元気な姿やあいさつにエネルギーをもらっています。この活動を通して、思いがけない人たちと出会え、つながることができました。また、地域や学校となんでも気さくに話し合える関係性が築けたことは財産です。
今日は、日ごろからつながってくれているみんなで、わたしたちの思いを紹介します。
◆子どもたち、大人たちも地域行事へ参加しやすくなった
(坂井さん)地域コーディネーターの皆さんの活動は、地域としても助かっています。自治会の回覧板は見ない人も多いのですが、「さくら前線」に地域の情報を載せて学校で配布してもらうことで、地域行事に参加してくれる子どもと保護者が増えました。
(服部さん)さくら前線を見て、家族や友達と一緒に夏祭りや餅つきに参加しました。
(深町さん)さくら前線は、地域の情報や水城小校区ならではの行事がわかるので、ありがたいです。子どもたちもさくら前線を見て、いつ何があるのかわかっていて、みんなで共通の会話ができます。
◆顔がわかる関係で、世代を超えて
(松尾さん)子どもたちの登下校を見守る地域の人を取材して、名前と顔、どこに立っているかがわかる地図をつくって校内に掲示しています。
(梅﨑さん)地図で顔と名前を覚えて「○○さん、おはようございます」とあいさつします。
(村山さん)地域から「子どもが名前を呼んであいさつしてくれた!」と喜ばれました。地域の人も子どもたちの名前を覚えるようになり、あいさつを交わすことが見守る側の生きがいや活力にもなっているようです。
(坂井さん)子どもたちが地域の人の顔を知っていると、何かあったときに「あのおじいちゃんの様子がいつもと違ったよ」と異変に気づけます。日ごろから顔がわかる関係でいることが、福祉にもつながると感じています。
◆思いが伝わる、地域が変わる
(髙瀬さん)地域コーディネーターとして頼れる3人が活躍してくれて、地域の側が、学校や子どもたちを見る姿勢も変わりました。お互いに興味をもっていくと、より良い学校、より良い地域になると思います。
(竹川さん)「水城の地が好きだ」という子どもたちが育つと、家族や地域の人にも地域への愛着が伝わり、みんなで心を寄せ合い支え合うやさしいコミュニティになると思います。
■福祉課から伝えたいメッセージ
「つながる」が地域福祉のはじまり
隣近所の人にあいさつや声かけをしたり、地域活動や行事に参加したりする日ごろの小さなコミュニケーションを大切にしましょう。顔のみえる関係性になることで、子どもも大人も世代や立場を超えて支え合う「地域福祉」につながります。
問い合わせ:福祉課 福祉政策係
【電話】内線376
ページID:20279
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