■法務省人権啓発キャッチコピー「誰か」のことじゃない
「誰か」のことじゃない。
これは、法務省による「東京2020公認人権啓発キャッチコピーコンテスト」の最優秀作品で、受賞者は福岡県在住の人です。
人権とは、「人が人として、社会の中で、自由に考え、自由に行動し、幸福に暮らせる権利」です。その権利を性別、人種、年齢、出身地、職業などによって偏見を持ち差別することは許されません。
多くの人は、自分が差別や偏見を受けることはないと考えながら日常生活を送っていると思います。しかし、時として人は不安や恐怖、思い込みといった感情を抱いたとき、コロナ差別でも表面化したように、自分の価値観を優先する本能が働き、差別や偏見、誹謗中傷といった行動を取ることがあります。
その一方で、「自分は差別なんかしない」「そっとしておけば差別はなくなる」といった意見もありますが、本当にそうでしょうか。いつの間にかマイナスのイメージで入ってきた意識は、なかなか払拭できないことがあります。
また、過去の経験や人からの話、ネット情報に影響を受け、自然に培われた「ものの見方」の中には無意識のうちに偏ってしまったものもあることでしょう。
人権問題を解決し、人権意識を高めるには、正しい知識を身につけて理解を深め、行動することが大切になります。人権問題は決して「誰か」の問題ではなく、自分の問題として捉えなければなりません。
“「誰か」のことじゃない。”
この言葉は、「お互いの個性や違いを認め、相手を思いやることによって人権は守られるものである」ということを改めて考えさせられる人権啓発キャッチコピーではないでしょうか。
問合せ:市人権・同和対策課
【電話】52-1174
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