令和6年10月1日発行
田川市教育委員会
■教育委員会だよりのタイトルが変わりました
田川市教育委員会 教育長 小林 清
今回から教育委員会だよりのタイトルを「WaWaWa(わわわ)」に変えました。これは、奇をてらったものではありません。平成5年11月3日、田川市制50周年にあたり生涯学習都市を宣言した際のスローガン「学びあうたがわ人の和心の輪」から引用したものです。「私たちは、過去からのつながりの上に存在し、よりよき未来に向かって歩みを進める。」その思いを込めこのタイトルにしました。
さて、今回のコラムは、学校教育から1つ、社会教育から1つご紹介します。
◇教員の働き方改革にご理解とご協力をお願いします
教員の働き方改革は、教育現場において非常に重要な課題となっています。OECD※1加盟国等で実施したTALIS調査※2で、日本の小中学校教員の1週間あたりの仕事時間は、参加国中最長でした。教員の多くが1日10時間以上働いており、休日出勤も珍しくありません。これが教員の疲弊やメンタルヘルスの悪化、さらには教育の質の低下や教員不足の問題につながっています。多忙な日々を送る教員が、教育の質を保ちながら、持続可能で健康的な働き方を実現するためには、制度改革や意識の変革が不可欠です。
田川市教育委員会では働き方改革を進めるため次のようなことに取り組んでいます。
(1)教育DXツール(統合型校務支援ソフトや教師用デジタル教科書等)の活用による事務作業の効率化や授業準備の負担軽減
(2)電話対応終了時刻の設定
(3)部活動の指導を地域の専門家や外部コーチに委託することへの検討
(4)支援員(特別支援・生徒指導)を市独自に配置し、県教育委員会へ教員定数増の要望
これらは、教員のためだけでなく、子ども一人ひとりに対するきめ細かな指導が可能になり、未来を担う人材を育てることへの効果も期待されます。教員の働き方改革には、保護者の皆様や地域のご理解とご協力が必要です。学校へのサポートをよろしくお願いします。
※1 OECD(経済協力開発機構)とは、経済成長、開発援助、自由かつ多角的な貿易の拡大を目的とする国際機関のことです。パリに本部を置き、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国など38か国が加盟しています。
※2 TALIS調査(国際教員指導環境調査)とは、学校の学習環境と教員の勤務環境に焦点を当てた、OECDの国際調査です。
◇田川市石炭・歴史博物館に「3Dデジタルツイン※3」を導入しました
田川市石炭・歴史博物館では、従来の物理的な展示空間に加え、インターネットを通じてアクセス可能な「3Dデジタルツイン」を導入しました。「3Dデジタルツイン」は、時間や場所の制約を超えて、より多くの人々に文化や歴史、芸術を届ける新たな方法です。
このサイトでは石炭記念公園に位置する、二本煙突、竪坑櫓、石炭・歴史博物館を高精細かつリアルに再現し、来訪者の皆様にまるで現地にいるかのようなダイナミックな仮想体験を提供しています。
世界的に価値が非常に高いとされている山本作兵衛氏の作品展示室や、馬形埴輪、甲冑形埴輪などもご覧いただくことが可能です。
右の二次元コードからアクセスできますので皆様のお越しをお待ちしています。
※3 3Dデジタルツインとは、現実にある構造物を仮想空間でリアルに再現する技術のことです。
※二次元コードは本紙21ページをご覧ください
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