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直方の歴史と文化(第115回)

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福岡県直方市

■直方の炭鉱の歴史
第8回 旧筑豊工業(鉱山)高校の所蔵文化財

◇直方の炭鉱の歴史に関する文化財
明治時代から昭和中期までの直方の炭鉱の歴史に関する文化財は「直方市石炭記念館」の他にもう一個所、頓野の福岡県立筑豊高等学校の校内でも公開展示されているので紹介します。

◇所蔵文化財の保存と展示
大正八年(1919年)の筑豊鉱山学校設立以来、平成十七年(2005年)の福岡県立筑豊工業高校の閉校までの間に筑豊石炭鉱業組合や初代山田校長などからの寄贈や福岡県からの支給により蓄積された炭鉱に関する多数の文化財は散逸を防ぐため福岡県教育庁文化財保護課の主導で福岡県立の九州歴史資料館(小郡市)に「筑豊工業高校資料」として保管されています。
この貴重な文化財を直方市内で保存展示すべきとの動きを受けて、跡地に移転してきた筑豊高校のご好意で校舎内に「記念資料室」を設置し一部を展示することになりました。

◇「文化財を伝える会」の発足
資料室を管理運営し、見学者を案内説明するための組織として筑豊鉱山学校・筑豊工業高校などの同窓会である地光会(吉田隆光会長)を母体に「旧筑豊工業(鉱山)高校所蔵文化財を伝える会」(会長は地光会会長)が発足し、当初は毎週日曜日の午後1時〜4時開館でしたが現在は第一・第三日曜日の開館です。

◇所蔵文化財の全体像
文書書籍・写真映画等の資料が約二千点、鉱物標本が二千点で、記念資料室で保管展示されているものはごく一部です。

文書、書籍:
・筑豊石炭鉱業組合などの経営母体に関する月報・調査資料・会議録などの重要文書
・学校要覧・募集要項・教科書・補助教材などの重要文書
・同窓会・校友会に関する重要文書
・石炭や炭鉱に関する重要書籍
写真、映画:
・筑豊石炭鉱業組合が撮影した明治大正時代の炭鉱関係写真
・教材で使用されたスライド写真
・昭和二四年(1949年)の昭和天皇ご来校時の記録写真
・昭和八年(1933年)の授業実習、寮生活の記録映画
・昭和十年(1935年)の筑豊石炭鉱業組合創立五十周年式典の記録映画
機械器具、鉱物標本:
・測量機器など実習用機械器具
・鉱物標本、化石標本

◇所蔵文化財の詳細内容の紹介
九州大学附属図書館付設記録資料館が発行する「エネルギー史研究」の2012年発行の第27号に「旧筑豊鉱山学校所蔵文化財の保管・展示と教材写真について」の題で伝える会事務局長(地光会副会長)の玉井昭次氏が詳細に寄稿されています。
インターネットで検索して無料で全文を印刷することができます。

文 榊正澄

文化財に関する問合せ:文化・スポーツ推進課社会教育係
【電話】25-2326

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