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誰もが安全で安心して暮らせる社会を~7月の同和問題啓発強調月間に寄せて~

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福岡県筑紫野市

■誰(だれ)もが安全(あんぜん)で安心(あんしん)して暮(く)らせる社会(しゃかい)を~7月(がつ)の同和問題啓発強調月間(どうわもんだいけいはつきょうちょうげっかん)に寄(よ)せて~

▼7月を節目の月として
ウクライナでの戦争は止むことなく、2年半近くがたちました。加えて中東では、市民が犠牲になっている悲惨な紛争が起き、「戦争は最大の人権侵害であり、最大の差別である」という様相が繰り返されています。
かつて、福岡県出身で初代参議院副議長を務めた松本治一郎さんは、「不可侵、不可被侵(侵すべからず、侵されるべからず)」を座右の銘としていました。混沌とした世界情勢のなか、国内外のすべての人が安全で安心して生活できる社会づくりに努めていきましょう。
さて、本年も7月の同和問題啓発強調月間を迎えました。「同和問題は最も深刻にして重大な社会問題である」と言われています。同和問題を中心に、一人ひとりの人権の大切さについて考えていきたいものですね。

▼画期的な判決
「部落差別はそっとしておけばなくなる」と考える人がいます。一方で、現代のインターネット社会において、同和地区がさらされ、「寝た子がネットで起こされる」という状況が引き起こされています。
令和5年6月、同和地区の地名を暴露する書籍の出版やインターネット公開をしている行為に対して、東京高等裁判所で、「(同和地区の情報を)インターネットに載せることは、憲法で保障されている差別されない権利の侵害にあたる」と判決が出されました。
この判決は、各新聞にも大きく取り上げられ「憲法の精神に照らした画期的な判決」として掲載されました。同時に、差別を現存させているのは私たち一人ひとりの予断や偏見であることも指摘されています。
今回の判決は、部落差別を存続させている私たちの意識そのものについても問われているような気がしてなりません。
※日本国憲法第14条…すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

▼学校の学びのなかで
平成28年、インターネット社会の進展に伴って部落差別に関する状況が変化しているとして、「部落差別解消推進法」が制定されました。そのなかには、教育や啓発の推進が明記されています。
教科書にも部落差別に関する記述は掲載されており、それらの学習をした市内の子どもたちは、次のように感想を抱きました。
・偏見や噂などをすぐに信じ込んではいけないと思います。
・私自身ができることは、人から聞いた話や見た目で判断するのではなくて、正しい知識を得ることだと思います。
学んだ子どもたちのなかには、啓発に参加したり、祖父母に話したりする子もいます。私たち大人も真っすぐな子どもたちのように学びを深めていきましょう。

▼強調月間の主な取り組み
○同和問題講演会
日時:7月20日(土)、13時~
場所:筑紫野市文化会館
内容:演題「部落問題の解決をめざして」
講師:森山沾一さん

○街頭啓発
日時:7月1日(月)、18時~
場所:市内のJRおよび西鉄の駅前

日時:7月12日(金)、18時~
場所:市内大型商業施設前

○人権問題に関する書籍の紹介
期間:7月1日(月)~31日(水)
場所:市民図書館特設コーナー

○人権ポスター・標語の展示
期間:7月18日(木)~31日(水)
場所:生涯学習センター

○「人権メッセージ」募集!
皆さんからあたたかい作文や標語、写真などを募集しています。
締切:7月31日(水)

申込み・問合せ:教育政策課

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