■地域学校共同活動推進員(ちいきがっこうきょうどうかつどうすいしんいん)に話(はなし)を聞(き)きました
学校と地域がパートナーとなり、学校と地域が同じ目標に向かって進んでいく「地域学校協働活動」。この活動がスムーズに、そして継続して行われるためのキーパーソンが「地域学校協働活動推進委員」です。
今回は、筑紫野中学校で地域学校協働活動推進員として活動する西村幸子さんに活動内容などの話を聞きました。
▼地域学校協働活動推進員(地域コーディネーター) 西村幸子さん
○推進員の役割
「地域学校協働活動推進員(以下、推進員)」は簡単にいうと、地域と学校をつなぐパイプ役であり、調整などを行うコーディネーター役です。筑紫野市では令和5年度から配置を進め、現在市内すべての小中学校に推進員が配置されています。私は筑紫野中学校に勤めています。
推進員の活動は、学校の様子を知ることや先生たちの要望を知ることから始まります。そのため、私は学校内の職員室に自席を作ってもらい、すぐに連携が取れるようにしています。また、学校運営協議会にも出席し、会議の内容から、学校の抱える課題解決に協力してもらえる地域の人を探したり、地域の問題に対して学校ができることなどの提案やサポートを行っています。
「地域学校協働活動」と聞くと堅苦しく、何か真新しいことのように思うかもしれませんが、そうではありません。学校の多忙化や地域の活動力の低下などにより相互の結びつきが弱くなってしまっています。地域と学校との関係を、両者の間に立ち、再構築していくことが私の役目だと思っています。
また、地域学校協働活動は、地域と学校の連携だけのように思われるかもしれません。しかし実際は、地域だけでなく、学校と家庭、学校と他の学校なども含め、学校と関係を持つ各所が連携し、地域の子どもたちを育てていくものです。
○こんなことをしました!
筑紫野中学校では、職業講話という、社会で働く人から仕事内容やその仕事に就くまでの経緯などを聞く授業があります。そこでは、保育士になりたいという夢を努力して叶えた筑紫野中学校の卒業生を学校に提案し、実際にその人に講師となってもらいました。
また、職業体験では、市と協力して受け入れ可能な地域企業の情報を収集したり、つながりのある地域企業へ協力依頼を行ったりして、新たな職業体験の受け入れ企業を学校に提案しました。
こういった地域や企業との連携や調整は、学校の先生の負担も大きいと思います。
また、夏祭りや餅つき、清掃などの地域行事における地域への学校からの協力として、中学生ボランティア派遣のサポートを行っています。
今後も、地域などと学校とのパイプ役となって情報共有を進めることができればと思います。
○推進員になったきっかけ
私は元々、筑紫野中学校のPTA役員を経験していました。そして、私の子どもたちが学校を卒業した後も、少しでも学校や地域の子どもたちの子育てのお役に立てればと思い、10年間、無理のない範囲で学校活動を支援するボランティアをしていました。
そんな中で、地域と学校をつなぐ推進員のお話をいただきました。推進員としてはまだ半年しか経験していませんが、少しずつでも学校や地域のお手伝いをして、皆さんが暮らしやすいと思ってくれるようにしていければと思います。
○ご協力をお願いします
推進員の仕事は特別なものとは捉えていません。常に自然体のままで、できるときにできることをやって、楽しみながら地域と学校をつなぐサポートをしていきたいと思っています。
また、小学校の子どもも中学校の子どもも、地域にとっては同じ子どもです。今後は中学校ブロックなどで連携を持ち、小学校の推進員さんなどと協力しながら、より地域で子どもたちを見守り、育てる環境づくりができたらと考えています。
今後、地域の皆さんには、私たち推進員や学校から、学校や地域における活動の協力をお願いをするかもしれません。そのときは無理のない範囲で構いませんので、協力していただけると助かります。
▼コーディネーターダイアリー
○地域連携説明会(ちいきれんけいせつめいかい)
夏まつりや新年の餅つきなど、地域が行うイベントに、ボランティアとして中学生に協力してもらうための説明会が行われました。生徒たちは、自分たちの住む地域の説明会に参加します。ここでは推進員として、全体の見回りを行い、それぞれの地域が問題なく進行できるようサポートを行いました。
○職場体験(しょくばたいけん)
2年生が行った職場体験では、生徒を受け入れてくれそうな新規企業の情報を学校へ提供し、実際に生徒を受け入れていただきました。私個人が持つつながりがきっかけとなることもあり、協力いただいた企業には生徒の様子を見に行くのと合わせて、お礼のあいさつを行いました。
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