[レベル1]警報級の可能性 早期注意情報
[レベル2]気象状況の悪化 大雨注意報
大雨注意報のほか、洪水注意報、高潮注意報も含まれます。情報収集と避難行動の確認が必要な段階です。
[レベル3]災害発生のおそれあり 高齢者等避難
高齢者など避難に時間がかかる方は、避難を開始する段階です。その他の方も、いつでも避難できるよう準備を整えましょう。
[レベル4]災害発生の危険性高まる 避難指示
対象地域の方が、避難場所へ速やかに避難する段階です。発令は行橋市の一部の場合と全域の場合とがあります。
[レベル5]災害発生 緊急安全確保
命が危険な状況です。直ちに身の安全を確保する行動をしましょう。
◆なぜ逃げ遅れるのか
原因の1つに「正常性バイアス(以下「バイアス」と略称)」というものがあります。これは災害心理学などで使用されている用語の一種で、予期せぬ事態に直面した時、「こんなことが起こるはずない」「大したことじゃない」「自分は大丈夫」と楽観的な方向に錯覚する心のメカニズムです。
全国の各地で地震や水害が多発しており、警報が発令される頻度も多くなりました。また、スマートフォンの普及により、防災アプリや災害アラートなどによるプッシュ通知も日常化しつつあります。これにより、「警報はよく出る」「今までも大丈夫だった」「どうせ過大でしょ」といった災害慣れした感覚による余計なバイアスを生む原因となっているのです。
大事なのは、防災に関する正しい知識を持ち、災害発生時に適切な行動をとる力「防災リテラシー」を高めることです。地震や津波、大雨といった災害の種類ごとの状況を普段から想定しておくことはもちろん、想定外の事態を少しでもシミュレーションしておく必要があります。
◆自助→共助→公助
「自助」とは自分(家族を含む)の生命は自分で守る、自分のことは自分でなんとかすることを指し、防災の基本となる概念です。「共助」とは自分や家族だけでなく、近隣住民で形成する町内会など、コミュニティで助け合うことです。そして、「公助」とは市役所(消防を含む)、警察、自衛隊による援助のことです。災害発生時には、この3つがバランスよく働かなければ被害者の数を抑えることはできません。公助を当てにするのではなく、自助→共助→公助の順番に行動をとることで自然と、被害の減少につながると言われています。
◆市役所の限界
市役所は、皆さんの安全と安心のための最後の砦ですが、災害時を想定した人員確保はされていません。これは全国どの自治体も同じ状況です。
現実として、「裏の水路が溢れている」といった電話をいただいても市役所にはそれを止める力はありません。また、すべての水の通り道をリアルタイムで把握しているわけではありません。市で備蓄をしているものは、水や食料など必要最低限のものが3日分です。非常時に市役所に何かを言って解決できることはほぼないと思っていてもよいぐらいです。だからこそ、各家庭に合ったそれぞれの備えが必要なのです。
◆避難所は1つではない
指定の避難所に夜泣きする我が子を連れて行くのは忍びない、早め早めの行動を取りたいと思っている方はいませんか。避難は「難を避けること」、指定の避難所だけが最適解ではありません。親族や同じような年頃のお子さんがいる友人宅、有料の宿泊施設などに身を寄せることも選択肢の1つです。
不慣れな日常生活は想像以上にストレスがかかり、母乳が出づらくなることも考えられます。赤ちゃんは環境の変化にとても敏感です。互いに備えをしておくことなど、「我が家の避難方針」をぜひ検討してください。
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