◎10/7・8
4年ぶりの秋の神幸祭の開催に、油須原区は熱気に満ちあふれました。7日の昼過ぎに「お上りの祭典」を終えた神輿は8人がかりで秋葉神社の長い参道を降り、新道から旭ガ丘方面へ。時を同じくして恵比寿(えびす)堂から動き出した山笠は、木やりの鐘の音と共に油須原区を練り歩きました。
夜には恵比寿堂で前夜祭が開催され、子ども会や地元消防団がこしらえたおでんやもつ煮込みが勢ぞろい。舞台上では和田俊彦(わだとしひこ)さんの奉納による京築石見(いわみ)神楽が披露されました。秋の涼やかな風に包まれながら、4年ぶりに復活した秋祭り。油須原区のみならず、村外から帰省して参加した人もおり、久しぶりの再会に祭りの活気を分かち合いました。
平成筑豊鉄道の油須原駅公開イベント「月イチゆすばる」に合わせ、例年とは逆の順路で回った今回の神幸祭。8日14時には油須原駅ホームの上で神輿を担ぎ「わっしょい」のかけ声と共に、直方駅から「ことこと列車」で赤村を訪れた観光客を見送りました。
油須原区の祭りは天保9年(1838)に大火が起こり、油須原区の集落のほとんどが焼き尽くされてしまったことに始まります。2度と災禍を繰り返さないという人々の思いが、神幸祭となり現代に受け継がれています。
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