【健幸都市】特集号

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■更年期ってご存知ですか?

あけましておめでとうございます。
本年も皆様にとって健幸で良い1年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
「更年期」という言葉、聞いたことがあっても、その意味についてはご存知ない方が多いのではないでしょうか。
更年期について十分な理解が広がっていないことで、受診することなく、ひとりで症状に悩む方も多くいます。
また、女性特有のものではなく、男性にも更年期があることを知っていましたか?
更年期について詳しい解説を、昭和大学：有馬先生に聞きました。
現在、50歳以上の人口比率は男女共に高いことをご存知でしょうか。
女性の年代別人口では、50歳以上が50.7%を占めており、男性の場合は45.7% と、およそ2人に1人が50歳以上の世代と言えます。女性の労働力率※1も高くなっており、男女共にこの世代が健康に働くことが重要であり、社会全体の労働生産性※2に大きく影響すると考えられます。
そしてこの世代は、更年期を迎える時期でもあります。
「更年期」とは、女性の卵巣機能が低下する閉経前後の45歳〜55歳の約10年間をさしており、日本女性の平均閉経年齢は50.5歳と報告されています。
女性であれば誰もが迎える時期であり、更年期には女性ホルモンの分泌が欠乏するため、身体症状や精神症状など、様々な更年期症状が出やすくなります。
男性の場合も40歳代以降で男性ホルモンの低下により、更年期のような心身症状が生じることがあります。しかし、ホルモン分泌の減少が緩やかであり、生涯において半減する程度である点が、女性と大きく異なっています。
更年期症状で一般的に知られているものは、のぼせ・ほてり・多汗、めまい、動悸、入眠困難等の身体症状のほか、集中力や判断力の低下、抑うつ感等の精神症状などがあります。更年期症状の発現時期や程度には個人差があり、女性が自分の更年期を十分に認識出来ていないことがあります。
過去の調査では、更年期世代女性の8割が心身に何らかの不調があると回答していましたが、それらの不調を更年期によるものと理解し、受診したのはわずか3割弱という結果でした。男性の場合の更年期症状の出現率も8割と高い一方で受診率は1割と、更に低い結果でした。そのため、更年期症状と仕事の両立に悩む方も多く、これらの心身の症状を抱えながら働くことで、仕事や労働生産性にも影響を与えることも報告されています。
これら労働生産性の低下は、雇用の劣化の要因となっていることも分かっています。推計では、更年期症状で離職した女性は45.9万人、降格・昇進辞退を経験した女性は75.3万人にのぼるとされており、これらの状況改善のためには、男女ともに自分の症状を把握して適切な健康管理を行うことが重要です。
1月の飯塚市でのイベントでは、更年期症状やその対策、仕事に与える影響や働き方について、講演を行わせていただきます。男性の更年期についても触れ、働き方や過ごし方などの具体的な提案を行いたいと思います。
皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
※1労働力率：15 歳以上人口(生産年齢人口)中に占める労働力人口(15 歳以上人口のうち就業者と完全失業者を合わせたもの)の割合
※2労働生産性：労働者1 人当たり、あるいは労働1 時間当たりでどれだけ成果を生み出したかを示すもの

■健幸づくり　特別講演会〔入場無料〕
日程：令和6年1月27日(土)
時間：10時～12時
場所：イイヅカコスモスコモン
～プログラム～
09：00　開場
09：30　受付開始
10：00　座って安全!健幸体操
10：20　講演会(1)　男女で知っておきたい更年期の健康づくり　昭和大学　有馬　牧子先生
11：00　講演会(2)　健やかな睡眠と健康増進　立命館大学　枝川　義邦先生
11：40　更年期アンケート調査・睡眠測定参加者募集のお知らせ
12：00　閉会

◇座って安全!健幸体操～寒さを吹き飛ばそう
飯塚市職員の運動指導員が自宅で椅子に座ってできる効果的なトレーニングを紹介します。

◇男女で知っておきたい更年期の健康づくり～更年期の過ごし方と働き方とは?
女性なら誰にでも訪れる「更年期」。
実は男性にも起こり得ることを知っていますか?正しい情報を知っておくことで効果的な対策もできます!
昭和大学　有馬　牧子先生

◇健やかな睡眠と健康増進～すこやかな睡眠
私たちに欠かせない睡眠に関する正しい知識を学び、すこやかな睡眠を手に入れよう!
立命館大学　枝川　義邦先生

主催：飯塚市(健幸保健課、男女共同参画推進課)
【電話】0948-22-5500(内線2167-2169)