〔テーマ〕人生100年時代!フレイルを予防しよう!
飯塚市立病院 リハビリテーション室
理学療法士 小宮(こみや) 里香(りか)
「人生100年時代」と呼ばれる時代を迎えているその中で、中高年齢者の「介護予防・フレイル対策」が重要視されています。フレイル(虚弱)とは加齢とともに心身機能が低下し、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態をいい、健康と病気の「中間的な段階」と定義されています。適切な取組によって、脆弱化した状態から生活機能の維持・向上が可能な可逆的状態とも言えます。特に高齢者はフレイルを発症しやすく、その早期発見・予防は、健康寿命を延伸するために重要と言えます。そのため「介護予防・フレイル対策」において、「食」「運動」「社会参加」が3本柱の取組と言われています。
「食」「運動」では、食事摂取量や栄養状態に見合った運動が大切です。筋力をつけるには、良質なたんぱく質の摂取や、食事のバランスを意識することが重要ですが、塩分や糖分過多によりおこる生活習慣病への配慮も必要です。運動では、日常生活の中で、すき間時間に「スクワットをする」「踵上げをする」といった程度でも筋力トレーニングになります。頑張って運動を続けようとすると長続きしないものですが、日常生活の動作に簡単な運動を組み込むことで、継続率が向上する場合があります。
次に、「社会参加」の重要性ですが、フレイルになる最初の入り口は、社会とのつながりを失うことです。身体的な衰え、退職や子どもの独立など社会的な役割が変化すると、家に閉じこもりがちになり社会的フレイルになります。そのため、自分が得意なことや出来ることを見つけて社会参加することで、社会とのつながりを維持し生きがい、やりがいを常に持つことが重要です。外出頻度を増やすことでもフレイル予防効果が期待できます。
100年以上の人生を、より健康的に、より活きいきと暮らしていくために、食と運動に関する正しい知識を身につけてフレイル予防を実践していきましょう。
飯塚市でも様々な場所でフレイル予防の活動が行われています。生活を見直すきっかけづくりを始めてみませんか。
※飯塚市立病院よりお願い
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