同級生と机を囲んでわいわい食べた給食の時間を懐かしく思う方も多いのではないでしょうか。
学校給食は、栄養バランスの取れた食事を提供しているだけではありません。食料生産・流通等の食の理解を深めたり、友達と一緒に準備をして食べることで社交性や協働の精神を養ったり、地域ごとの伝統的な食文化を学ぶなどの役割を担っている大切な学習の機会でもあります。
そして、学校給食の裏側には、子どもたちの笑顔と健やかな成長のために奮闘するたくさんの方々の姿があります。
本特集では、学校給食共同調理場(給食センター)の皆さんの取り組みや〝今〞の学校給食をご紹介します。
給食を裏側から支える皆さんに感謝しながら「食育」について家庭でも考えてみましょう。
主食・主菜・副菜・汁物・果物・乳製品などを組み合わせて成長期に必要な栄養のバランスを整えています。1日に必要なエネルギーの約3分の1を給食から摂れるようにしています。
10時30分の配送開始時間に間に合わせるため、小学校・中学校ごとに献立を立てる段階から時間を計算し、全て当日の早朝から調理して子どもたちのもとへ届けます。
毎日、調理前に調理員の健康状態を確認しています。また、調理中の小まめな手洗いや食材によっては容器や道具を使い分けるなど、細やかな衛生管理を行っています。
人気メニューだけでなく家庭でなじみのない食材や料理を取り入れ、給食が子どもたちの食の経験を広げる場となるよう日々の献立を立てています。
・勿来学校給食共同調理場
栄養教諭 鮎瀬美鈴さん
給食は「さまざまな食材との出会い」の場でもあります。残菜状況を管理しながら少しでも食べてもらえるよう工夫したり、減塩のために塩分量を毎日確認して、0.1gでも塩分を減らせるように努めています。
また、小中学校を訪問して、食事の大切さなど食育に関する授業をしたり、実際に給食を食べている様子を見ながら、給食に親しんでもらえるよう、子どもたちと交流しています。その子どもたちの「おいしい」が一番のやりがいです。
食缶が空っぽになって給食センターに戻ってくると、授業を通して思いが伝わったのだとうれしく思います。これからも日々の給食を通して、子どもたちの健やかな成長につながるよう励んでいきます。
・勿来学校給食共同調理場
調理員 佐藤さん、北郷さん、後藤さん
未来をつくる子どもたちの成長のお手伝いができることに日々喜びとやりがいを感じています。食べ終わった食缶に「いつもありがとう」とお礼の手紙を頂くこともあり調理の励みとなっています。
献立に関わらず10時30分には配送が始まるため、時間に追われながらの仕事ですが、抜群のチームワークで日々楽しく調理しています。
衛生面には細心の注意を払いながら、おいしい給食を提供していきたいと思いますので、残さずにたくさん食べてもらえるとうれしいです。
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