■今の私を、受け入れる
渡邊 真実さん
仕事と子育てのバランスがうまく取れず、現在こちらで就労移行支援のサポートを受けています。
スタッフの方々から日々温かい声掛けなどのサポートを受け、ありのままの私を受け入れることができ、徐々に自信を取り戻しているのを実感しています。障がいの有無に関係なく、もっと住みやすい地域になるといいなと思います。
◇SOCIAL(ソーシャル)SQUARE(スクエア)上荒川店
ソーシャルスクエアでは「社会と現在の自分を結ぶための広場を創造することで『働く』を諦めない、活力ある人生をデザインする」をコンセプトに、障がいの有無、性別、年齢、国籍、文化などの違いを認め合う「ごちゃまぜ」を掲げ、ひきこもりだった方や長期入院された方が社会へ戻れるように自立や就労に向けたサポートを行っています。
「障がいがあるから諦めるという社会を変えるためにも当事者やご家族からの『やってみたい』という声を引き出し、ともに一歩を踏み出していくことが大切」とスタッフの方々は話してくれました。
また、自立へのステップとして会話は大切であり、中でも本人からの声を引き出すための「傾聴」と「共感」がとても重要だと話します。
「利用者の方が目標に向かって努力される姿やどんな小さなことでも成長を見られたときはとても感動し、日々やりがいを感じています。就労までが一つの目標とはなりますが、就労後の社会参加の支えにもなりたく、さまざまな機会の提供をこれからも行っていきたいです」と話すスタッフの方々の笑顔から利用者の方との深いつながりが感じられました。
■“私たち”がつなぐ地域の保健と福祉
ー市の保健福祉行政に携わる専門職の思いー
◇全ての世代に笑顔を
四倉・久之浜大久地区保健福祉センター
保健師 髙野薫
保健師は、地域全体の身近な看護師として、皆さんが病気にならないように、病気になっても重症化しないように、健康を守る仕事です。地域の人と将来の健康や生活を想像して、今どうすればよいかを一緒に考えています。
相談に来られる方の中には、不安や複雑化した悩みを独りで抱えている方も多く、誰もがつながれる場や、一人一人の生活に寄り添う場の大切さを実感しています。
「相談してよかった」その一言が、保健師として、その人の人生や生活に触れ、少しでも役に立てたとやりがいを感じます。
子どもから大人まで将来にわたって健康が続くように、笑顔をつむいでいきたいです。
◇障がい者の権利を守る
障がい福祉課
精神保健福祉士 若林礼佳
市には、精神保健福祉士などの専門資格を有する福祉専門職が35人います。私もその一人として、障がいを抱える方の尊厳を守れるよう励んでいます。
そのためにも当事者の声を聴き、地域の方々にも理解してもらうことが大切です。誰しもが自分らしく生きることができる共生社会の実現に向け「地域の福祉体制」の構築ができるよう福祉事業所とも連携して取り組んでいます。
また、福祉人材の確保に向け、官民連携のもとプロジェクトを進めています。
「人生の伴走者」として寄り添いながら、これからも障がいを抱える方と社会をつないでいきます。
◇食で健康を支える
健康づくり推進課
管理栄養士 木村繭子
「ひと」つまみ分の「塩」を減らすことで、いわきに暮らす喜びが「ひとしお」増えますように。そんな思いから「いわきひとしお」プロジェクトは始まりました。
市のさまざまな部門の栄養士が一つのチームとなり「減塩しても美味しい」「簡単にできる」をモットーに、減塩レシピの考案や、スーパーのお惣菜の開発に携わるなど、皆さんの日々の食卓が、健康へとつながるような食環境づくりを行っています。
食は人生の大きな楽しみの一つ。「ひとしお」がいわきの食と健康をつなぐ合言葉となり、楽しみを損なわずに永く健康でいられるよう、これからも皆さんの健康を支える一端を担っていきたいです。
■つながる・つむぐ豊かさを地域の魅力に
あなたの人生がかけがえのないものであるように、あなたの身近な人やあなたが知らない、これから出会うかもしれない人の人生もまた、かけがえのないものです。
人はひとりでは生きていけません。
私たちは誰かに支えられ、同時に、誰かの支えとなって生きています。
悩んでいるときには耳を傾け、困っているときには手を差し伸べ、悲しんでいるときにはそっと寄り添う。
これらの小さな思いやり一つ一つが、幅広い保健福祉の各分野で人と人をつなげ、さらに分野を超えて、より強い絆をつむいでいきます。
このことが人の心を豊かにし、これらが集まることで私らしく生きる地域が生まれます。世代や背景を超えて、人と人とがつながり、ともに生きていける地域は、温かく豊かな人間関係を育み、新たなつながりをつむいでいく可能性に満ちています。
つながる・つむぐ豊かさを、私たちが住むこのまちの魅力にしていきませんか?
<この記事についてアンケートにご協力ください。>