昨年10月に開催された「第35回鶴ケ城ハーフマラソン大会」。ハーフマラソンがコースに加わり10周年となった記念大会には、7303人ものランナーが参加し、沿道には大勢の皆さんが応援に駆け付けました。そして、多くのボランティアの皆さんの協力で大会が運営されました。
スポーツの楽しみ方は1つではありません。例えば、鶴ケ城ハーフマラソン大会では、ランナーとして競技を自ら「する」人、走りを沿道から「観(み)る」人、大会の運営を「支える」人と、多くの皆さんがそれぞれの立場からスポーツを楽しんでいます。
そこで今回お届けするのは、スポーツを「する」「観る」「支える」という3つの視点から、スポーツの魅力に迫るスポーツ特集です。さまざまなかたちでスポーツに関わる人の思いにふれ、自分に合ったスポーツの楽しみ方を見つけてみませんか。
■スポーツをする
スポーツをする理由は人それぞれです。憧れの選手のように上手になりたい、いつまでも健康でいたい……。いずれにしても、スポーツで体を動かして汗を流すと気持ちがスッキリとするものです。さあ、あなたもスポーツを「する」年にしませんか。
◆なぎなたを続けたからこそ見えたもの
大竹葵さん(東年貢二丁目)
「27年間のなぎなた人生で今が一番感謝をしているかもしれません」と笑顔で話すのは、全日本なぎなた連盟五段の大竹葵さんです。全国大会でも優秀な成績を収める実力者であり、2人の子どもの母親でもある大竹さん。「仕事や子育てをしながら、選手も続ける」という自分で選んだ道に悩んだ時期もありましたが、家族からの応援がきっかけで気持ちが変わり始めます。「せっかく応援してもらえるなら本気でやろう、逆に競技と真剣に向き合わないのは失礼だと思ったんです。家族をはじめ、多くの皆さんに支えられて、今は心からなぎなたを楽しめています」と、競技を続けてきたからこそ気付けた思いを口にします。
「なぎなたに打ち込める時間が本当にありがたい」と感謝の言葉を繰り返す大竹さんは「感覚や体力に頼っていた分、試合の駆け引きが苦手で、相手の隙を突く分析力の強化が課題。生涯スポーツなので、戦い方を変えながら成長し続けたいです」と意気込みます。あふれんばかりの感謝と競技への情熱で、この日もなぎなたを振る大竹さんでした。
◆フライングディスクに出会えて良かった
横山輝忠(てるただ)さん(扇町三丁目)
横山輝忠さんは、障がい者フライングディスクの選手です。3歳の時、もやもや病※を発症し、右半身が不自由になりました。フライングディスクに出会ったのは、高校の体育の授業です。「すごく楽しかった。それまでは障がい者スポーツを知らなかったので、体を動かせることがうれしかったですね」と横山さんは当時を振り返ります。
現在、フライングディスクだけでなく、卓球バレーやボッチャなど、いろいろな競技にふれて、スポーツを楽しんでいる横山さん。「なかでも一番面白いと感じるのはやっぱりフライングディスク。ディスクをゴールに通せたときはうれしいし、思いきり投げられるので気持ちが良いです」と思い入れのある競技の魅力を話します。今年の目標である佐賀国体の出場に向けて、投球に磨きをかける横山さんは「これからもフライングディスクを続けていきたいです」と笑顔を見せました。
※脳の血管に生じる病気。太い脳血管の終末部が細くなることで、脳の血液不足が起こりやすくなり、一時的な手足のまひや言語障害を起こすことがしばしば見られる。厚生労働省の指定難病
◆総合型地域スポーツクラブで体を動かしませんか?
総合型地域スポーツクラブは、子どもから大人まで、性別や年齢に関わらず誰もが気軽にスポーツを楽しめるように地域が主体となって活動する団体です。本市には「謹教スポーツクラブ」と「きたあいづスポーツクラブ」があります。
▽健康運動教室参加者の声
塚原美保子(みほこ)さん(米代一丁目)
運動で汗をかくと気持ちが良いし、健康になれます。みんなと一緒に運動することが楽しく続けられている秘訣(ひけつ)ですね。
▽運営者の声
謹教スポーツクラブ理事長 青木太志(たいし)さん
謹教スポーツクラブには、軽運動やヨガ、バレーボールなど、さまざまな運動教室やサークルがあります。健康づくりや生きがいづくり、または仲間づくりの場として、自分のペースでスポーツを楽しんでみませんか。まずは気軽に体験してみてください。
問合せ:
謹教スポーツクラブ事務局【電話】080-4512-2623
きたあいづスポーツクラブ事務局【電話】36-7304
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