■未来の女性デジタル人材!~現役の理系女子高校生に聞きました~
▽パズルのピースがはまるような感覚を楽しむ
星綺葵南(ききな)さん 若松商業高等学校情報ビジネス科3年
「将来は、システムエンジニアになりたいです」と教えてくれたのは、星綺葵南さんです。綺葵南さんは、中学校の授業でプログラミングと出会いました。「アルゴリズム*を考えるのが楽しかったんです。そのときにプログラミングは将来、役に立つと思い、親も応援してくれたので、高校も情報処理を学べる学校を選びました」と話します。「授業は楽しいですか」という質問に、「自分で考えていくのも楽しいですが、つまずいたときもまわりの人とコミュニケーションを取りながら課題を解決していくのが楽しいです」と答えます。
プログラミングの魅力を聞くと、「最初は簡単なコードで仕組みを作っていくんですが、成功したときはパズルのピースがはまったみたいな気持ちになります」と楽しそうに話します。「後輩たちへ一言」とお願いすると、しばらく真剣に考えてから、「さっき話したパズルがはまったみたいな気持ちを、ぜひ味わってほしいですね」と笑顔を見せてくれました。
*アルゴリズム:問題を解決するための手順や計算方法。一般に、コンピュータで計算を行うときの計算方法のこと
▽資格試験にも挑戦中!
磯部葵衣(あおい)さん 会津工業高等学校電気情報科2年-
「実習の授業が楽しいです」と話してくれたのは、磯部葵衣さんです。葵衣さんは現在、ITに関する基礎的な知識と技能が問われ、「デジタル人材の登竜門」ともいわれる国家試験の「基本情報技術者試験」の受験に向けて、猛勉強中です。葵衣さんが理工系の進路を目指したのは中学3年生のとき。好きなゲームでプログラミングに興味をもったのがきっかけです。「プログラミングを勉強できる高校へ進みたいと思いました」と話します。「自動計算のプログラムなどを作ったりしていますが、課題をクリアしたときの達成感が楽しいです」と笑顔で話します。
高校卒業後は理工系の大学へ進学し、IT分野の仕事への就職を希望する葵衣さん。「工業系の高校の魅力は何ですか」と聞くと、「専門高校は、普通高校と比べて専門教科の授業が多いのはもちろん、在学中からいろいろな資格取得にチャレンジできます。興味があるなら、早くから学べるのでおすすめですよ」と教えてくれました。
■自分らしく輝く女性デジタル人材!~地域で活躍する女性たちに聞きました~
▽「遊んでみよう」の感覚で、まずは楽しんで
NPO法人Solaris(ソラリス) 千葉明恵(あきえ)さん
「プログラミングには、ゼロから何かを生み出す楽しさがあります」と教えてくれたのは、市内で女性向けのプログラミング教室を主催する千葉明恵さんです。千葉さんは、以前受講したIT講座の内容を補うためにプログラミング教室に通い、そこでプログラミングの魅力にふれました。「私自身、まだまだできないことも多いですが、『プログラミングって楽しいんだよ。特別なことじゃなく、身近なことにも使われているんだよ』と知ってほしくて、プログラミング教室を開いています」と話します。
「普段から家事や育児など、柔軟な対応を求められる場面が多い女性は、プログラミングでも柔軟な発想ができると思います」と話す千葉さん。「気軽に始めてもらいたくて、女性限定の教室にしました。『プログラミング』や『デジタル』という言葉で難しく感じるかもしれませんが、自分でハードルを上げずに、『学ぶ』よりも『遊ぶ』つもりで気軽にチャレンジしてください」と話します。千葉さんは、「私自身、プログラミングでやりたいことが、まだまだたくさんあるんです」と笑顔を見せてくれました。
▽デジタルを活(い)かして地域とつながりたい
セイコーエプソン(株)DXイノベーションラボ会津 五十嵐えりさん
8年前に東京から会津にUターンした五十嵐えりさん。現在はスマートシティAiCT(アイクト)に入居するIT企業で、地域とのつながりづくりや会社の広報を担当しています。五十嵐さんがIT分野に進んだのは大学時代のことです。「ウェブデザインを専攻していましたが、卒業研究で会津の地域課題の解決に取り組んだことがきっかけで、将来は会津に戻って地域のために働きたいと考えました。IT分野の仕事は、場所を選ばずに続けられると思ったんです」と話します。五十嵐さんは、「今後ますます、地方と東京で働き方の差は無くなっていくと思います。IT分野はリモートワークがしやすいなど、地方でも働きやすい分野です。興味があれば、ぜひ飛び込んでみてほしいですね」と笑顔を見せます。
「今後も積極的に地域と関わり、つながっていきたい。会社における『会津の窓口』になりたいです」と意気込みを話す五十嵐さん。進路を考える若い人へのアドバイスをお願いすると、「会津で生まれた人にこそ、会津の将来を担ってほしい。ぜひ、一緒に会津の未来をつくりましょう」と、力強く話してくれました。
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