会津図書館では貴重な所蔵資料をデジタル化して公開しています。その中から懐かしい風景などを紹介します。
■今回、紹介するのは「若松警察署」
明治時代になると、日本でも近代的な警察制度が整備されていきます。1872(明治5)年には、若松警察署が初めて設置されました。左の絵はがきに写るドーム型木造3階建ての庁舎は、警察署の3代目の庁舎として馬場一ノ竪町(現在の馬場町)に建てられたものです。1911(明治44)年4月1日に挙行された開庁式では、余興として彼岸獅子が市内を練り歩き、市内・北会津郡内の消防組による提灯行列が行われました。当時の新聞『会津日報』には、「莫斯科(モスクワ)式(※1)大建物、(中略)其の雄大広壮にして輪奐(りんかん)の美(※2)なる県下否な東北に其比(そのひ)を見ずと称せらる」と絶賛する記事が掲載されています。東北でも有数の建築美を誇った庁舎は、戦後は職業安定所になりますが、1953(昭和28)年に取り壊され、現在、その跡地には常陽銀行会津支店が建っています。
※1:ロシア・ビザンチン様式
※2:建物の広大で壮麗な美しさ
※詳細は本紙をご覧ください。
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