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高校生発 ロールモデルをみつけよう!LET’S GO

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福島県南相馬市

13人の高校生が「憧れの大人」を取材

ガラス工房kirako
代表 三浦 知枝(ちえ)さん

◆モノ作りの原点
原町でガラス工房とギャラリーショップ「kirako(キラコ)」を運営している、作家名Nonchi(ノンチ)さんこと三浦知枝さんのモノ作りの原点は幼い頃の「人形遊び」。人形の服やキラキラした靴が大好きだった三浦さん。人形の洋服や小物を素敵に作り上げてくれるお母さんの影響で、気付いた時には、小物や洋服のハンドメイドなど、モノ作りにはまっていたそうです。

◆ガラス工房とガラス作品の出会い
2015年、小高にガラス工房ができることを聞き、興味を持った三浦さん。お子さんが小学校に入学するタイミングで避難先から南相馬に戻り、2016年からガラス工房で作品の制作を始めましたが、当初はかなり苦労したそうです。技術が追い付かず、取引先から全て返品されることもしばしば。しかし三浦さんは逆境に燃えるタイプ。「ガラス作品を極めたい」という思いから、夢中になって制作技術を磨いていきました。作品作りがうまくいかなくても諦めず、もっといい物を作ろうと制作に取り組む三浦さん。その強さに驚き、そして惹(ひ)かれました。

◆夢の実現とこれからの展望
工房で技術を身に付け、2022年7月に自分のお店を構える夢を実現しました。少し癖がある作品を好んで作る三浦さん。ピアスやリングなどのガラスアクセサリーの他に、新たな挑戦として制作を始めたのがガラスペンです。ガラスペンは柄(え)からペン先まで全てガラスでできているペンのこと。「ガラスペン作りは、拡大鏡で細かい調整が必要なの」と笑顔で説明してくださる三浦さんから、自身の現状に満足せず、あえて高い壁に挑戦していく姿勢が伺え、憧れを覚えます。「将来は、大きなサイズの作品を作りたい」と今後への思いを話す姿に、ガラス職人という天職に出会えた輝きを感じました。

◆やりたいと思えるものに出会えるようにまずは行動!
「怖がらずに一歩前に踏み出して、素敵なものや、好きで没頭できることに出会ってほしい」との言葉は、やりたいと思ったことに出会い、つらくても極めることを諦めない三浦さんだからこその力強さ、そして温かな励ましが伝わってきました。自分が没頭できるものとの出会い、そして行動に結びつけることはとても大切なのだと感じました。

●編集後記
私が美術部で立体作品に興味があったことと、原町にこんな素敵なガラスのお店があるんだという好奇心から、今回の取材を楽しみにしていました。私にも作品を作る経験があるので、モノ作りの壁にぶつかった時のつらさと壁を乗り越えた時の楽しさが一層伝わりました。
どんな高い壁があっても、乗り越えるための行動を実行する三浦さん。光とガラス作品にあふれるお店の空間には、明るく和やかな時間が流れています。高みを目指し、まだまだ挑戦を続ける三浦さんはガラスよりも輝いて見えました。
-編集部代表 原町高校3年 只野 千聡(ちさち)さん
(一般社団法人あすびと福島編集協力)

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