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自治体の皆さまへ

院長先生の診察室から第29回

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福島県国見町

■公立藤田総合病院院長 近藤祐一郎先生
桜の季節がやってきました。かわいい新入生が大きなランドセルを背負って歩く姿を見ると、昔を思い出します。少子化とはいえ、2023年は72.6万人が誕生しています。
マスコミは人口が減ることを心配していますが、人口561万人の北欧フィンランドは世界幸福度ランキングでは6年連続1位です。一方、アメリカ15位、フランス21位、イタリア33位、日本47位です。2023年の報告ですので、コロナ感染症拡大、ウクライナ情勢も反映されていると考えられます。幸福度と、人口の少ないことは関係なさそうです。何事も良い方に考えるのは健康維持の秘訣と思いますので、心配しすぎないようにしましょう。
さて、国見町の人口は年々減少して、高齢化率も上昇しています。30年間当院に勤務している私は、元気な高齢者が増えていると実感しています。
健康寿命という言葉をご存じでしょうか?健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」です。日本の平均寿命(84.3歳)、健康寿命(74.1歳)は世界一です。しかし、平均寿命と健康寿命の差が、10.2年で、世界33位となってしまいます。この10.2年の差を縮めることが課題となっています。健康寿命を伸ばすためのプランが発表されています。(1)次世代を含めた全ての人の健やかな生活習慣形成、(2)疾病予防・重症化予防、(3)介護予防・フレイル対策、認知症予防の3つの取り組みが重要です。国は健康寿命をさらに伸ばすことを目標に掲げています。
最近4年間はコロナ感染症の影響があり、十分な予防活動ができませんでした。今後、当院では、地域の住民の皆さんと協力して各種予防対策、病気の早期発見、さらに「治し・支える医療」に取り組んでいきますので、よろしくお願いします。

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