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院長先生の診察室から 第32回

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福島県国見町

■公立藤田総合病院院長 近藤祐一郎先生
梅雨前でも真夏日があり、福島では30度を超える日も多く、今年も猛暑となることが予想されます。今年4月から熱中症特別警戒アラートの運用が始まりました。ニュースや天気予報で確認し、警戒アラートの発表時は、暑さを避け、外出や屋外での運動および長時間の作業をやめ、こまめに水分・塩分の補給をしましょう。室内ではエアコンや扇風機を適切に使用して部屋の温度を調節しましょう。電気代が高いことは気にせず、命を守ることを優先してください。高齢者、基礎疾患のある方、小さい子どもさんなどに対しては、こまめに様子を見て、声かけをしてください。特に、小さいお子さんを車内に残すことは、エアコンを使用しても絶対避けてください。毎年、痛ましい事故が発生しています。
熱中症は急速に症状が進行して、重症化します。軽症の段階で早めに気づき、対応することが重要です。軽症(めまい、筋肉痛、大量の発汗)であれば、涼しい場所に避難して、からだを冷やし、冷たい飲み物を飲みましょう。中等症以上(頭痛、気分不快、吐き気、脱力、反応がおかしい、けいれん、意識がない)の場合は、救急車を依頼する必要があります。ペットボトルのフタが自分で開けられないようであれば、直ぐに病院に搬送しましょう。
熱中症は命に関わる病気です。熱中症の疑いがある人がいたら、早めの応急処置と医療機関へ搬送をお願いします。

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