■大人の発達障がいって?
今回は、こころの診療科の金澤壮一(かなざわそういち)医師から「大人の発達障がい」について説明します。
忘れ物やミスが多く提出物の期限が守れない、仕事や家事の段取りが悪い、職場でのコミュニケーションがうまくいかないなど、仕事や生活面に何らかの支障を来たしている人がいます。こうしたことが子どもの頃から繰り返され大人になっても続いている場合、それは本人の努力が足りないのではなく、元々の発達のアンバランスさが関係している可能性があります。
発達のでこぼこ、いわゆる発達障がいとは、生まれ持った発達上の特性により日常生活に困難を来している状態を言います。発達障がいの代表的なものとして、自閉スペクトラム症、ADHD、学習障がいなどが挙げられます。これらの特性を持つ人の中には、障がいとは気づかれないために必要なサポートを受けられずに困っている人がいます。また精神疾患と間違えられたり、「反省しない」「努力が足りない」などと誤解されたりして、思い悩むこともあります。
こうした人たちは、わざと問題を起こしているわけでも、努力が足りないわけでもありません。本人や周りの人が、その人の発達特性を正しく理解し対応することで、生活上の悪循環を断ち切り、状況を改善していくことができます。
周囲の支えにより、「大変だけど頑張れば何とかなる」と思えるようになることが支援の目標です。
~金澤壮一医師の診療日~
火曜日(午前)
※診療日の前日までに電話にて予約してください。
詳しくは、病院の公式ウェブサイトまたは電話にてご確認ください。
問合せ:公立小野町地方綜合病院
【電話】72-3181
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