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【連載】昭和村の歴史と文化~第18回~

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福島県昭和村

菅家 博昭(大岐)
 
本年の昭和学講座(フィールドワーク、野外調査)は、5月25日(土)午前9時から11時まで下中津川で8名で開催された。講師は昨年同様で、福島大学の植物分類学の黒沢高秀先生。同大学より水澤玲子先生、猪狩資子先生も参加された。
昭和村公民館駐車場から矢ノ原高原の道路を少し入ったところまでの数百メートル区間の道ばたの植物を観察し、黒沢先生等から植物名や、その特徴を学んだ。次回は6月29日に松山地区で行われる。今回のテーマは資源利用学で、植物と村人の関係を考えた。
公民館駐車場から西に歩いて矢ノ原道路を数百メートル入ったところで時間切れとなった。この間に、87種が確認された。黒沢先生はスゲ類(学名)がたいへん多いと驚いておられた。確認された品種名を列記する。不明・推定種も含まれる。鑑定順。
こうした目録は、地域の財産目録といえ、たいへん重要である。
ハクウンボク、イタチハギ(道路法面緑化に使用された)、アカシデ(尾根に多い、ソネ等別名有り)。
宅地脇 ツルマンネングサ、スイバ(すかんぽ)、桑、イヌエンジュ、キショウブ(外来種)、白いキショウブ、アヤメ、ナガハグサ(外来種・牧草)、ノシバ(在来種)、サギゴケ、ノハラムラサキ(外来種)、スカシ・タゴボウ(黄色)、スズメノカタビラ(在来種)、オオバコ、ハルジョオン(外来種、開花、茎空洞)、ヒメジョオン(外来、明治期)、ナガバギシギシ(あるいはエゾ…)、スギナ、西洋タンポポ、八重オオハンゴンソウ(ぼんばな)、八重ヤブデマリ、イチイ(あるいはキャラボク)、イチョウ、ナルコユリ、ウラジロモミ(珍しい)宅地内、トチノキ、タニウツギ。
水田、土手(スゲは茎三角)、スゲは200種、昭和村には50種、今日は12種。ビロードスゲ(Carex miyabei)、アイヅスゲ(Carex hondoensis)、ミチノクホンモンジスゲ(Carex stenostachys)、野尻川河床 タヌキラン(Carex podogyna)、ナルコスゲ(Carex curvicollis)、サクラはカスミザクラ(毛、白っぽい花)、オオヤマザクラ、チマキザサ(葉裏に毛)、ツノハシバミ、コハウチワカエデ(葉柄に点、毛)、スミレ(20種)、ニョイスミレ(ツボスミレ)、オオタチツボスミレ、(つる)タチドコロ(花有り)、アキノノゲシ、クマヤナギ(くまごづる?)、ゼンマイ、ヤマソテツ(こごみ)、ワラビ、イヌガンソク(しだ)、オオデマリ(野生種)、フジ(花房長い)、馬頭尊(昭和12年)、ミヤコワスレ、スイセン、コマユミ、サドスゲ(Carex sadoensis)、リガネスゲ(Carex capillacea)、アズマナルコ(すげ)→アズマナルコ(Carex shimidzensisFranch)、ヒメシダ、ぶどう、ウバユリ(オオウバユリは日本海側)、クリ、コナラ、ミズナラ、ボタンヅル、ゴマナ、ユウガギク、ハナニガナ(黄花)、ミヤマニガイチゴ(裏白、赤い実)、カモガヤ(オーチャードグラス、外来)、オニウシノケグサ。鳥類は猪狩さんによりアオゲラ、ヤブサメ、キビタキ(野鳥、鳴き声)。
ビロードスゲ群落、ナワシロイチゴ、オニアザミ、ヒメシャガ、ヒカゲスゲ(Carex lanceolata)、ヒメカンスゲ(Carex conica)、タガネソウ(Carex siderosticta)、ショウジョウスゲ(Carexblepharicapa Franch)、イタチハギ、クマヤナギ(昭和村は葉が大きい)、ナツトウダイ(黒沢先生の専門)、タカトウダイ、オトギリソウ、オオカメノキ、ワレモコウ、カラマツソウ(アキカラマツ)、コウゾリナ(在来)、ヨモギ、カントウマムシグサ…コウライナンテンショウ、ミツバアケビ、ヘビイチゴ、クラマゴケ、オククルマムグラ(アカネ科)、野尻川 サワフタギ。
6月26日には福島大学黒沢研究室は、実験棟7階の生態学実験室で、生物系研究室セミナーが行われ、黒沢先生が「海岸植物イワタイゲキ(トウダイグサ科)の植物地理と分類について講演される。聴講に行く予定である。

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