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スポーツ・まなびの広場

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福島県楢葉町

『石塔・石仏散歩(1)』

季節は秋真っ盛り。町内を散歩するには、風も心地よい季節となりました。
ススキの草むらの影や、あぜ道の道端やブロック塀の陰等、時代を超えてひっそり佇む石塔・石仏を、町内の至る所で見つけることができます。その中には江戸時代に地域の人々による祈願により作られたものも…
さて、今回は、身近な文化財、石塔・石仏についてご紹介していきます。
平成5年度の歴史資料館の調査では406基の石塔・石仏を確認しており、その種類は信仰等の形態別により日待・月待信仰によるもの117基、牛馬守護の供養塔112基、刻経・読誦、回国巡礼等の供養塔40基、安産・子育ての神仏54基、その他寺社参詣、職人による信仰等があげられ、多岐にわたる祈りの造形の多さに驚かされます。
江戸時代中期から昭和にかけて作成され、江戸期には183基(中期:47基、後期:136基)、以降、明治期60基、大正期29基、昭和期24基が作られており、年代不詳のものも110基ほど存在しております。なお、東日本大震災により、沿岸部の石塔・石仏の多くは損壊や埋没などの被害を受けましたが、発見されて再び安置されたものもあり、未曽有の災害を越え、今も地域の人々の心のよりどころとなっています。

◆ちょっと詳しく
▽日待信仰
近隣の人々がある特定の日に集まり、お籠りをすることを「日待(ひまち)」とよび、日待により組織化された集団を日待講とよびます。全国的に見て日待を行なう日はほぼ決まっており、十干十二支の組合せによって生じる60種の日のうち、庚申(かのえさる)・甲子(きのえね)・己巳(つちのとみ)の日であったり、また旧の正月・五月・九月の中旬などであったりします。
日待は、夜を徹して日の出を待ち、翌朝日の出を拝する行事のこと。日待のマチはマツリ(祭)と同じ起源を持つ言葉であり、日待という行事も一種の祭りであるとされております。

▽月待信仰
近隣の人々が二十三夜などの特定の月齢の夜に定まった宿に集まり、月の出を拝する行事を「月待(つきまち)」とよび、月待により組織化された集団を月待講とよびます。十九夜講、二十三夜講は女人講であり、宿に集い手作りのごちそうを食べながら歓談し、地域の絆を深める行事でもあったようです。

お問い合わせ先:生涯まなび課
【電話】0240-25-2492

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