◆[第2部]パネルディスカッション「経済を耕そう!田村市の輝く未来に向けて…」
第2部では、エコノミックガーデニングの第一人者である拓殖大学の山本尚史教授をコーディネーターとして、立教大学の菊地名誉教授、櫻本准教授、田村市商工会連絡協議会の佐藤利男会長、一般財団法人とうほう地域総合研究所の矢吹光一理事長、市長がパネルディスカッションを行いました。
○エコノミックガーデニング推進に向け、どのような取り組みが望ましいと思われますか?
・山本教授
エコノミックガーデニングとは、地元企業という花がきれいに咲くように、活躍できる環境を整えていこうという手法です。ガーデニングなので、その土地の企業に適した方法を採用します。地元企業が長生きして繁栄するように支援していこうという仕組みです。
・菊地名誉教授
市は昨日、市内事業者向けの支援メニューをホームページで発表しました。このように、支援制度の全体像を「見える化」していくことが大切です。また、市内にはユニークな企業が多くあります。市として「田村にはこんな企業がある」と、市民をはじめ対外的に広報していくことが求められるでしょう。
○地域調査を実施した観点から、田村市にはどのようなチャンスがあると思いますか?
・櫻本准教授
事業者の経営上の課題として、人手不足や人材育成が挙げられます。ある自治体では、事業者をカタログ化して、求人を出している企業をすぐに見つけられる取り組みを進めています。市外から学ぶことも重要であり、田村市は、こおりやま広域圏の自治体と一緒になって学んでいくことが課題の解決につながるでしょう。
・矢吹理事長
県内における総生産増加率で田村市は8位になるなど、稼ぐ力と雇用力の可能性がまだまだあると感じています。ポイントは、ここでしか味わえない体験をどのようにつくっていくかでしょう。地域にあるものを後世につないでいくことが大事であり、魅力的なストーリーで伝えていくことが求められます。
○調査結果を聞いて感じたことはありますか?
・佐藤会長
人口減少に関する問題は、自然減や転出超過などで、避けては通れません。これからは質の高い生活基盤を構築することが重要です。これまで同業者はライバル的存在でしたが、今は情報共有を図り、協業する時代です。業種別に、業界や成功例を知ることは専門的知識の習得にも役立つため、ぜひ取り組んでほしいと思います。
・市長
今まで地域を支えてきた地元企業に対して、少しでも使える補助金や支援をできないかという思いが、エコノミックガーデニングに取り組んだきっかけです。例えると、従業員の数は根の深さ、事業規模は幹の深さ、利益や生産性は葉っぱや実の数と感じました。皆さんと協力して、根っこの数を増やし、田村に多くの花を咲かせていきたいです。
■田村市の商工業に携わる方向けの制度の紹介
・商工課 制度紹介
(※HPは本紙またはPDF版の二次元コードからご覧ください。)
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