■市民ひとりが出すごみの量は、1日につき1kgを超えている!?
今年3月に発表された環境省の調査結果で、福島県は令和4年度の1人1日当たりのごみ排出量が「全国最下位」であることが明らかになりました。
また、本市のごみ排出量は県平均を上回っており、深刻な状況となっています。
1人1日当たりのごみ排出量(環境省発表令和4年度調査)
「全国平均よりこんなに多いなんて…知らなかったワン!」
地域のごみの86%は燃えるごみであり、そのうち約4分の3が「生ごみ類」と「紙類」であることがわかっています。
↑西白河地方クリーンセンター管内の「燃えるごみ」内訳
■ごみの量が多いことで一体どんな影響が出るの?
戦後の経済成長を経て大量生産・大量消費の社会となり、使い捨てなどによるごみの量が増えました。しかし、1900年代後半に環境問題への危機感が高まり、ごみ減量やリサイクルに関する法律が整備されたことで、現在は国内のごみの量が減少傾向にあります。危機感が高まった背景には、次のような問題が起こっていたのです。
▽地球温暖化
ごみ焼却で発生するCO2などの温室効果ガスにより温暖化が加速する
▽埋立地の不足
焼却後の灰やリサイクル不可のごみの埋立地が20数年後には満杯に
▽公害の発生
ごみ焼却時に発生する有害物質が大気を汚染し、健康被害が懸念される
▽マイクロプラスチックによる健康被害
海に流れたプラごみが細かく分解され、有害物質が吸着した状態で魚の体内に蓄積すると、それを食べた人間の身体にも蓄積するため、健康被害が懸念される
▽自然破壊
不法投棄されたごみが海や山、川を汚染し、野生の生き物にも影響する
■ごみを削減するために私たちが今からできることは?
まずは、地域のごみの86%を占める「燃えるごみ」の削減から取り組んでみましょう。
資源ごみをしっかり分別し、生ごみの処理方法を見直せば、燃えるごみの量を大幅に削減することができます。
◆燃えるごみの7%は資源物 しっかり分けてごみ削減
燃えるごみとして出された「紙類」のうち16%と「ビニール・プラスチック類」のうち7%は、資源ごみとして回収できるもので、これらは燃えるごみ全体の7%にものぼります。
左のようなリサイクルマークが表示されているものは、資源ごみの袋にまとめて集積所に出し、再資源化に協力しましょう。
※資源物として分別 リサイクルマークは、本紙をご覧ください。
◆生ごみ類は「水切り」や「堆肥化」で削減
生ごみの重量のうち8〜9割は「水分」と言われており、水切りネットなどを利用して水分をよく絞ることで、量を減らすことができます。
また、野菜くずなどを乾燥させてから捨てるのも効果的です。
水切りのほか、生ごみを堆肥化して家庭菜園に利用する方法もあります。
電動式生ごみ処理機を使用したり、畑などに円柱のコンポスター(堆肥化容器)を設置したりするなど手段はさまざまですが、手軽に始められる「ダンボールコンポスト」もおすすめです。
ダンボール製の堆肥箱に基材となる土を入れ、そこに食べ残しや野菜くずなどを入れると、微生物がそれらを分解し堆肥に変える、というものです。
ホームセンターなどで材料をそろえることができ、電気やガスを必要としないため、手軽でエコな処理方法として注目されています。
▽作ってみよう!ダンボールコンポスト
材料:
・段ボール箱(縦35cm×横40cm×高さ35cm程度で丈夫なものがおすすめ)
・段ボール板(箱の底面補強用)
・ピートモス15L
・水2L
・もみ殻くん炭10L
・設置台(かごやブロックなど)
・虫よけカバー(通気性の良いもの)
・スコップ
・布ガムテープ
作り方:
(1)箱の底に補強用の板を敷き、隙間や継ぎ目など全ての穴をテープでふさぐ。
(2)箱にピートモス・もみ殻くん炭・水を入れ、よく混ぜる。
(3)雨が当たらず日当たりの良い場所に設置台を置き、その上に箱を置く。
使い方:
(1)コンポストの中に細かくした生ごみを入れ、よくかき混ぜる。
(2)箱の天板を閉め、虫よけカバーをする。
※毎日1回かき混ぜて酸素を含ませる。
※1日500g程度の生ごみを投入可。
※週に1回、基材に1L程度の水を追加し、生ごみの分解を促進する。約2週間後に本格的な分解が始まり、1〜2か月でほぼ生ごみの形がなくなります。
※使用期間3か月程度
※詳しい説明は市ホームページへ
※二次元コードは、本紙をご覧ください。
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