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特集 わたしたちのフランス訪問記 ― 令和5年度中学生海外派遣事業 ―

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福島県白河市

■白河×コンピエーニュ 中学生がフランスで異文化体験
令和6年3月、白河市国際交流協会の「令和5年度中学生海外派遣事業」で、中学生9名が姉妹都市であるフランス・コンピエーニュ市を訪れました。日本とは全く異なる生活・文化を体験することで、中学生たちはどのようなことを感じ、学んだのでしょうか。コンピエーニュの歴史とともにご紹介します。

■中学生海外派遣事業とは
中学2年生を対象に、異国の文化や社会・自然環境などに直接触れる体験と見聞を広げる機会を提供し、国際化社会に向けての人材育成を図ることを目的としています。
平成元年度から始まり、今回の派遣を含め17回にわたり計302名をコンピエーニュに派遣しています。令和元年度以降は、新型コロナウイルス感染症の影響で実施が見送られ、今回は5年ぶりの実施となりました。
※令和5年度はコロナ禍期間を考慮し、3年生も対象

■コンピエーニュってどんなトコ?
▽コンピエーニュ市
位置:パリの北東約80km
面積:53.1平方キロメートル
人口:約40,400人
人口密度:約760人/平方キロメートル

■歴史情緒漂うまち
コンピエーニュは、古くからフランス王家の狩場とされ、居城の「コンピエーニュ城」が現在も荘厳なたたずまいを見せています。
また、イングランドとの百年戦争で活躍した女性軍人「ジャンヌ・ダルク」が敵軍に捕らえられた地としても知られ、市庁舎の前には彼女の功績を称える像が建っています。そのほか、近世では第一次世界大戦時に「対ドイツ停戦協定」が、第二次世界大戦時に「対ナチスドイツ停戦協定」が締結されるなど、歴史的な出来事が多く残るまちです。
「今月号の表紙はコンピエーニュ城内部を見学した時の写真だワン!」

▽コンピエーニュ城
外観も荘厳ですが、建物内部も豪華で気品あふれる装飾が施されています。

▽コンピエーニュの森
王家の狩場で、ルイ16世とマリー・アントワネットが初めて会った場所です。

■なぜ白河市と姉妹都市に?
昭和62年4月、白坂に「日本ルセル(株)白河工場(現・EAファーマ(株)福島事業所)」が開設されました。
落成式の際、親会社でコンピエーニュ市に工場を持つ「ルセル・ユクラフ社」の副社長が、あいさつの中で姉妹都市の提案をしたことがきっかけです。
それから両市の交流が始まり、コンピエーニュが古い歴史の街であることや、人口規模・自然の豊かさなどが本市と類似していることが確認され、昭和63年10月20日に姉妹都市の盟約が締結されました。
以降、教育・文化・スポーツ・観光など幅広い分野で交流を深めています。

■私たちの7Days
▽Day1 いざ、フランスへ出発
保護者や学校関係者に見送られ、市役所を出発。羽田空港から飛行機に乗り、フランスへ。

▽Day2-3 到着・ホームステイ
パリのシャルル・ド・ゴール空港に到着後、コンピエーニュ市へ。優しいホストファミリーに迎えられ、現地の生活を体験。コンピエーニュ白河協会によるウエルカムパーティーにも参加!

▽Day4 現地高校生と交流・市内見学
ジャンポールII高校を訪れ、折り紙や書道など日本文化を紹介。
フランス料理やアニメソング大会でもてなされ、楽しい時間を共有。
その後、市内で昼食をとり、コンピエーニュ城など名所を見学。

▽Day5-6 パリの名所見学
ヴェルサイユ宮殿やルーブル美術館をはじめ、パリの街をめぐり、歴史や文化、芸術を堪能。
27日夜、シャルル・ド・ゴール空港から日本に向けて出発。

▽Day7 ただいま、白河
長時間のフライトを経て、白河に到着したのは深夜。無事に帰国し、ホッとしつつも少しさみしい気持ち。フランスへの思いは冷めぬまま、出迎えてくれた家族と帰宅。

■Interview
▽白河市国際交流協会副会長/派遣事業団長
和知 玲子(わち れいこ)さん
飛行機の発着時間の都合もあり忙しいスケジュールでしたので、派遣生たちは疲れていたと思いますが、そのような状況下でも各自で体調管理に努め、最終日まで楽しく過ごしてくれたことに感謝しています。また、派遣にあたりコンピエーニュ白河協会の皆さんが派遣生一人ひとりの趣味や家族構成などを考慮してホストファミリーを決めてくださったので、安心してホームステイできました。
本事業は、現地の日常生活を体験できるので、日本との文化の違いなどが強く印象に残りますし、中学生の時期にしか味わうことのできない感覚や刺激を多く受けることができます。報告会で派遣生の感想を聞き、私が想像していた以上にたくさんの学びと感動があったことがわかり、うれしく思いました。

▽有賀 智穂(ありが ちほ)さん
この時期に海外での生活や文化が知れたことは一生の宝物です。あらためて他の文化を尊重することの大切さを感じました。

▽西村 太良(にしむら たろう)さん
石などで作られた古い建物が多く、景観がきれいに整っていて、昔からあまり変わらないところがすごいと思いました。

▽秡川 苺華(はらいかわ まいか)さん
ホストファミリーと一緒に自転車で色々な場所に行き、フランスの美しい景色を眺めたことが一番の思い出です。

▽齋藤 昊太(さいとう こうた)さん
日本語が通じない環境でコミュニケーションを取るのにすごく頭を使いました。また、文化の違いに驚かされました。

▽鈴木 明紗(すずき めいさ)さん
文化の違いなどに困ることもありましたが、ホストファミリーが優しくサポートしてくれました。また会いに行きたいです。

▽髙岡 莉央(たかおか りお)さん
高校生交流会では、折り紙や箸の持ち方をうまく伝えられず大変でしたが、ジェスチャーなどを使いながら交流できました。

▽生田目 琴乃(なまため ことの)さん
この経験を生かして、今までよりも広い視野を持ち、世界でも通用するような考え方を深めていけたらと思いました。

▽穂積 瞳(ほづみ ひとみ)さん
フランスの友だちとは今でも連絡を取り合っています。またコンピエーニュに行くときには案内してもらう約束をしました。

▽君島  莉子(きみじま りこ)さん
将来に役立つ良い経験ができたと思うし、ホストファミリーともたくさんしゃべることが出来たのでよかったです。

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